日本人にほぼ特有の難病、福山型筋ジストロフィーが起こる仕組みを、神戸大医学研究科の戸田達史教授らのグループが解明した。特定のたんぱく質をつくる遺伝子に別の特殊な遺伝子が割り込み、その一部も切り取った誤った情報が読み取られるため、たんぱく質を正しくつくれなくなっていた。特殊な遺伝子を切り取られなくする薬を使えば治療できる。6日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。
福山型筋ジスは先天性の病気。筋力が低下してほとんど歩けない上、脳障害なども伴う。根本的な治療法はなく、多くの患者が成人する前に死亡している。発症率は約3万人に1人で、国内の患者数は1千〜2千人とみられる。
「動く遺伝子」と呼ばれる特殊な遺伝子が約2千年前、フクチンというたんぱく質をつくる遺伝子に突然変異で入り込み、その遺伝子を受け継ぐ人の一部は正常なフクチンがつくれなくなっている。だが、その詳しい仕組みはよくわかっていなかった。
はるか昔に紛れ込んだ遺伝子が今もなお病として人々を苦しめているというのが不思議ですね。
優性論ではありませんけど、今までそういう遺伝子が残っているというのも何となく不思議というか。まだまだ隠されたこういうものが残ってるんでしょうねぇ。癌になりやすさとか。