40歳以上の中高年男性でテストステロン値が比較的低い人は、正常値の人に比べ死亡リスクが88%高いことが米国の研究で示され、医学誌「Archives of Internal Medicine」8月14/28日号に掲載された。
男性のテストステロン値は加齢とともに徐々に低下し、30歳を超えると1年あたり約1.5%減少する。これに伴い、筋肉量や骨密度の減少、インスリン抵抗性、性欲減退がみられるほか、活動力が低下し、いらつきや抑うつを感じることが多くなるという。
米ピュジェット湾退役軍人医療機関(ワシントン州)のMolly M. Shores博士らは、40歳以上の男性858人を対象に、テストステロンの低下と死亡リスクの関係を調べた。対象者のうち19%はテストステロン値が低く、28%がどちらともいえないあいまい域、53%が正常値であった。4.3年の追跡期間中、テストステロン値が正常だった男性のうち20.1%が死亡し、あいまい域では24.6%、低値では34.9%が死亡した。
テストステロン値は疾患や外科手術の影響を受けることもあるが、今回の研究では、追跡開始から1年以内に死亡した例を除いても、テストステロン低値の男性の死亡リスクは正常な男性に比べ68%高かったという。しかし、テストステロン低下が、疾患や死亡の原因となるのかどうかは明らかにされていない。慢性疾患のある男性は概してテストステロン値が低い点もShores博士は指摘し、「正確なメカニズムを解明する必要がある」と述べている。
Shores博士は、テストステロンが低いと思われる男性は医師に相談するよう勧めている。テストステロン補充療法という手段もあるが、この治療のリスクと有益性は未だ不明で、注意が必要だという。別の専門家は、「この研究はマサチューセッツ男性加齢研究(MMAS)で得られた同様な結果を裏付けるもの」だと述べている。なお、Shores博士が用いた低テストステロンの診断基準値は一般的に用いられている値よりも低いことから、「テストステロン値が非常に低い人でリスクが高い」といえるとのこと。
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かなり大きな差が出ましたね。テストステロンのような性ホルモンは、補充するといってもただ注射すればいいってもんではないんです。副作用の問題とかもありますし。今回の件もまだ確定とするにはビミョーなので、様子見というところでしょうか。
でもまあ、動物として、性ホルモンが減退するということは死亡リスクが高くなりそうですが。。いささか抽象的ですね。