肝がんで死亡した東京都内の会社員男性(当時45歳)の遺族が「検査を怠り病状の進行を見逃した」として、主治医と病院側に約1億円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は1日、約5100万円の支払いを命じた。藤山雅行裁判長は「検査すれば、がんを早期発見でき、あと4年近く長生きできた。初歩的で重大な過失」と指摘した。
判決によると、主治医は95年に肝がんになりやすい肝硬変と診断したが、高額な治療薬を健康保険で処方するため保険病名を慢性肝炎とした。00年1月に画像診断で肝硬変と改めて分かったが、その後もがん検査をせず、男性は02年4月、死亡した。遺族は主治医とともに、主治医が勤務する横浜市内の病院を運営する医療法人社団(神奈川県秦野市)を訴えていた。
主治医側は「男性の負担軽減のため病名を変えて診察するうちに肝炎と誤解した」と過失を否定したが、判決は「00年の画像診断で肝硬変と改めて分かったことで、遅くとも同年末にはがんを発見できた」と退けた。
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自分でやっておいて忘れるとは、それはもう「過失」だと思います。肝硬変なのに癌検査をしなかったのは問題でしょう。これは賠償を取られても仕方ないと思います。
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