2006年08月30日

自分の子供の幹細胞を将来の怪我に備えて保存するサッカー選手たち

新生児の幹細胞を保存する親たち 英サッカー選手も

 何人かの一流サッカー選手が、将来、選手生命を台無しにしてしまうケガにあった場合に備え、子どもが生まれたときに幹細胞を採取して冷凍保存しているそうだ。

 『サンデー・タイムズ』紙の報道によると、選手たちは赤ちゃんが生まれたとき、臍帯(さいたい。へその緒)の血から細胞を採取して冷凍している。これは将来、軟骨や靭帯を損傷したときの治療に役立つというのだ。幹細胞はあらゆる細胞の最初期形態なので、破損した器官や組織を作りなおすのに利用できる。

 同紙は、イングランド北西部のとあるプレミアリーグのチームに所属する選手の言葉を匿名で紹介した。「僕たちは将来治療が必要になる可能性を考えて、新生児の幹細胞を保存することに決めました。子ども自身と僕と、両方のために」

 「サッカー選手としては、負傷してしまうともうおしまいです。ですから幹細胞を用意しておくのは理にかなっています。それはリペアキット(修理道具)とも言えますね」

 この選手は、リバプールを拠点とする商業幹細胞バンク「CryoGenesis」に子どもの幹細胞を冷凍してある5人の選手うちのひとり。

 『タイムズ』紙によれば、過去5年間で1万1000人以上の両親が、新生児の幹細胞を保存するために最大1500ポンド(およそ33万円)を支払っている。

 血液状態が悪化したり免疫に異状をきたした子どもを救う目的で行う臍帯血の幹細胞移植手術の成功例は、すでに何千件もある。

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 子供の臍帯血を保存しておくのは、有益だと思います。この調子で医学が進歩していけば、いつか万能細胞として利用できる時がくると思います。それは子供の将来を考えるなら当然の決断といっても過言ではない

 のですが、まさか自分のために保存しているとは。さすが身体が資本のサッカー選手といったところでしょうか。靭帯が再生するのかどうかは定かではありませんが、恐らく可能ではないのかと思われます。スポーツ医学もこういう観点で発達していくのでしょうね。

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posted by さじ at 22:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 移植
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