外科医の約7割が、過去1〜2年に当直明けにも手術に参加した経験があり、このうち約8割は手術の質が低下することがあると感じているとのアンケート結果を、日本外科学会が29日発表した。
07年に発表した同様の調査と比べ、当直明けの手術経験の割合も勤務時間もほとんど変化がなく、同学会は「外科医療は医師の頑張りで支えられているが、危機的な状況にある。待遇改善をしなければならない」と訴えている。
3月に約3万8千人の会員の1割を抽出してアンケートの対象とし、約千人から回答を得た。
当直明けの手術の参加は「いつも」31%、「しばしば」26%、「まれに」が15%だった。
まあ、辛いですよねぇ。
そもそもこの当直制度ってのが末恐ろしい。
夜通し、眠れない可能性もある当直をして、その次の日に通常勤務を行うって、睡眠不足状態で働けってことですからね。
今までは「努力」「根性」で片付いていたところもあるかもしれませんけれど、それによるミスも今までは軽視されてきたわけで。
患者優先の医療を提供するためには、やはり万全の体調で手術に臨むべきです。そのためには外科医の負担を何としても減らさなければいけないのですけれど、マンパワー不足からも、なかなか難しい。
そしてそんな多忙な外科に行きたいと思う若手医師が多いはずもなく、というところでしょうか。外科に興味があっても、最終的に外科を選ばない研修医を大勢みてきましたが、分からないでもない、と思うぐらい外科医は多忙です。他の科の1.5倍ぐらいの給料でも払えばある程度まかなえるかもしれませんけれど、国や国民は『医療費は削減しろ』と言うし。
泥沼。
医学処:どうしたら当直明けの勤務がなくなるのか。偉い人たちで議論してみた。