妊娠、出産から乳幼児期まで母子の医療に幅広く対応できる医師の育成に、東北大、金沢大、宮崎大の3大学が乗り出す。産科や小児科の医師不足や地域的な偏りに対応するためで、文部科学省が今年度から3年間、取り組みに助成する。初年度の助成金は各大学とも約3000万円。
東北大は、専門性を深める後期臨床研修(3年間)中の研修医向けに、「総合周産期実践医」養成コースを同大学病院に設ける。産科の他に、麻酔科や新生児集中治療室でも研修し、母体や新生児の急変に対応できる医師を育成する。今年度中に具体的なプログラムを作成し、07年度から本格的に始める。
金沢大と宮崎大は、医学部の学生を含めた教育、研修を進める計画だ。
金沢大は、妊婦と乳児のいずれにも対応できる医師を養成する「周生期医療専門医養成支援プログラム」を策定する。医学部の5、6年生10人程度を公募し、卒業後も継続してプログラムを受講してもらう。特任教官2人が指導し、石川県内の医療機関や海外の提携病院での研修もする。
宮崎大も、縦割りだった産婦人科と小児科の教育体制を見直し、学生や研修医が両分野を総合的に学べる体制をつくる。
東北大医学部の岡村州博教授(産婦人科)は「お産では、妊婦を診る産科、新生児を診る小児科などが連携する必要があるが、医師の少ない地方では十分な体制がとれない。総合的な知識や技術を持つ医師を育てたい」と話している。
厚生労働省と文部科学省は昨年12月、小児科、産科の医師不足に対応するため、必要に応じて診療機能の集約化や重点化をすすめるよう、都道府県に通知していた。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
離島のジェネラリスト(全身科医)よりも範囲は狭まりますが、産科のプロフェッショナル、それが総合産婦人科医。なにやらかっこいい響き。
ニーズもありますし、やりたい人は多いのではないでしょうか。医師としての志を高く、強く持ち、産婦人科領域を極めたいという方は応募してみてはいかがでしょう。