甘みや塩味などに反応する脳内の部位を示した「味覚地図」を、米コロンビア大などの研究チームが作成した。味覚は食べ物が有毒かどうかを認識するといった「危機管理役」を担うが、五感の中で唯一、地図づくりが遅れていた。味覚障害の原因解明に役立つ可能性がある。2日付の米科学誌サイエンスに発表した。
研究チームは以前、5種類の味覚(酸味、甘み、塩味、苦み、うまみ)を別々に感知する舌の細胞を発見した。その後、多くの研究者が、舌の細胞から各味覚の神経が脳のどこにつながっているのかを調べたが、装置の解像度の限界から解明が遅れていた。
そこで、研究チームは、脳細胞の反応の状態を0.35ミリ四方で識別できる特殊な装置を開発。マウスの舌に各味覚をつけた水を乗せ、味覚野と呼ばれる大脳の部分を調べた。その結果、酸味を除く甘み、塩味、苦み、うまみに応じて反応する場所が異なることを突き止めた。
検出できなかった酸味については、チームは「思わぬ場所にあるかもしれない」としている。
もともと味覚ってのは原始的な機能なんですねぇ。その機能を明確に分ける事ができた、と。
マウスはもしかしたら酸味を感じにくいのでしょうか。人間の味覚マップがみたいですね。