零下20度の冷凍庫に15年間保存されていた雄マウスの死体から精子を取り出し、通常の卵子に顕微授精を行って母胎に移植したところ、健全な子が誕生した。理化学研究所バイオリソースセンター(茨城県つくば市)が14日までに成功した。米科学アカデミー紀要の電子版に発表する。
これまで、実験動物の精子の凍結保存には、精子だけを分離・洗浄後、特殊な保存液に浸した上で、零下196度の液体窒素で冷凍していた。しかし、死体を零下20度の電気冷凍庫に入れるだけで済むなら、コストが大幅に安くなる。動物園などで、絶滅の危機にある動物の精子を長期保存する事業を容易に行えるようになると期待される。
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卵子に直接精子を注入すれば、精子自体が死んでいても遺伝子が壊れずに保たれ、子供を作れるという結構凄い発見。マンモス復活プロジェクトなどが進行中ですが、零下20度なら永久凍土に眠っている精子も復活できそう。