離島診療所の現状に触れ離島医療に対する意識や希望を高めてもらおうと県医務・国保課は13日、県立中部病院で「離島医療講演会」を開き、医学生や看護学生、医師ら約30人が参加した。診療所の医師らが報告を行い、県立中部病院で離島医療を支援する山川宗一郎医師は、診療だけでなく地域や住民の生活に深くかかわる離島医師の日々の仕事の様子や魅力を紹介。「離島に暮らしてみて初めて分かることがあり、初めてできる医療がある」と強調した。
講演会は、離島などの安定的な医師確保を目指して本年度実施している「離島・へき地医師確保対策検討調査事業」の一環。津堅や小浜、波照間など県立6診療所の医師らも、多地点テレビ会議システムで参加した。
県内の有人離島40島のうち診療所は18カ所で、その多くは医師、看護師、事務員の3人体制で診療を行っている。山川医師は、離島医師の業務を説明しながら「(急性期など大規模)病院の枠では経験できないことをたくさん勉強できた」と話した。地域行事などへの参加を通し、住民生活や健康情報を知ることができた経験を紹介し、地域に根差す大切さも強調した。
質疑である医学生は、診療所の医師が短期間で変わることについて質問。阿嘉診療所の神山佳之医師は「長くいて喜ばれる面もあるが、距離が近くなり過ぎて治療について強く言えず、聞いてもらえなくなることもある」と話した。南大東診療所の屋良詩織医師は、時間外の急患については、患者がいったん役場に連絡する「ワンクッションコール」制になっていることなどを説明した。
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離島医療ならではの質疑応答。医師の不足をうまくサポートしているようです。Dr.コトー診療所の影響で、離島医療に興味を持っている人は少なからずいるのではないでしょうか。個人的に必要だと思うのはジェネラリスト、つまり全身を診ることのできる医師になることが絶対条件かな、と。