2011年09月01日

うつ病を血液検査で客観的に診断できる指標を発見する

うつ病、血液検査で「ほぼ確実に診断」…広島大

 広島大の山脇成人教授(精神神経医科学)らの研究グループがうつ病の診断に、脳細胞を活性化するたんぱく質の遺伝子の働き具合を指標とする新しい方法を開発した。

 採血から2日後にほぼ確実に診断できるという。うつ病の診断は、医師の臨床所見による主観的判断で行われているが、客観的な診断が期待できるという。31日付の科学誌プロスワン電子版で発表する。

 山脇教授らによると、このたんぱく質は記憶や神経細胞の発達に必要な「脳由来神経栄養因子(BDNF)」で、うつ病患者の血液中には相対的に少ないことに着目した。

 中程度のうつ病で、59〜30歳の男女計20人の血液を採取し、BDNFを作り出す遺伝子の働きを調べた。その結果、遺伝子が働き出す初期の部分をみると、20人全員の血液で、ほとんど機能していないことを確認した。山脇教授は「症状の早期発見や投薬治療の効果を調べる指標としても役立つ」と話す。

広島大、うつ病指標候補発見

 広島大大学院医歯薬学総合研究科の森信繁准教授(精神神経医科学)たちの研究グループが、神経細胞を成長させるタンパク質の遺伝子に起こる「メチル化」という酵素反応のパターンが、うつ病の客観的な診断指標の候補になることを発見した。世界初という。米科学誌プロスワンの電子版に掲載された。

 グループは、うつ病と診断され薬物治療などを受けていない20人と、健康な18人の血液を解析して比較。神経細胞を成長させる脳由来神経栄養因子(BDNF)というタンパク質の遺伝子のメチル化の程度を調べた。この結果、メチル化が起こる可能性のある35カ所のうち29カ所で、両者の間に明確な違いが表れた。

 これまでうつ病は、気分の落ち込みや意欲低下などの症状を基に診断しており、糖尿病を診断する際の血糖値のような客観的指標がなかった。さらにデータを集め精度を高める必要があるが、今回の発見は、うつ病の客観的な診断や、抗うつ薬の効果の予測にもつながると期待される。

 グループの山脇成人教授は「データをさらに蓄積し、うつ病の正確な診断や早期発見につなげたい」としている。



 このメチル化というのが、精神科ジャンルでのトピックスのようです。

 うつ病などの精神科領域では、客観的な指標が求められていました。

 うつ状態とうつ病の鑑別を簡易に行うことができれば、うつ病の治療も加速するでしょうし、それはすなわち日本の精神医学を支える土台となるはずです。


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posted by さじ at 02:18 | Comment(1) | TrackBack(0) | 精神
この記事へのコメント
実に素晴らしいですね
Posted by ゆき at 2011年09月02日 00:22
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