医薬品市場調査会社IMSジャパンの今年4-6月の市場統計(薬価ベース)によると、エーザイのアルツハイマー型認知症治療薬アリセプト、サノフィ・アベンティスの抗血小板薬プラビックスの売り上げが、それぞれ前年同期比20%を超える伸びを示し、国内の医療用医薬品の中でアリセプトはトップ、プラビックスは6位となった。
売り上げ上位10製品は、▽アリセプト356億円(前年同期比22.8%増)▽武田薬品工業の高血圧症治療薬ブロプレス327億円(5.6%減)▽ノバルティスファーマの高血圧症治療薬ディオバン313億円(11.8%減)▽アステラス製薬の高コレステロール血症治療薬リピトール280億円(5.4%増)▽第一三共の高血圧症治療薬オルメテック224億円(4.6%増)▽プラビックス216億円(27.1%増)▽武田の消化性潰瘍治療薬タケプロン206億円(10.1%増)▽久光製薬の鎮痛消炎薬モーラス201億円(10.2%減)▽エーザイの消化性潰瘍治療薬パリエット199億円(7.9%増)▽武田の抗がん剤リュープリン192億円(4.7%増)―。
薬効別に見ると、糖尿病治療薬が15.1%の伸びを示した。このうち、トップの武田のチアゾリジン系薬アクトスは124億4700万円(7.7%減)と前年同期を下回った一方で、MSDのジャヌビアが124億1100万円(335.4%増)で2位につけるなど、DPP-4阻害薬がいずれも大きく伸長した。
ジャヌビアと同成分の小野薬品工業のグラクティブが66億円(300.8%増)となったほか、昨年4月発売のノバルティスファーマのエクアが17億円(260.5%増)、昨年6月発売の武田のネシーナが16億円(126.1%増)を売り上げた。
国内医療用医薬品市場の総売上高は2兆3138億円(5.3%増)。IMSでは、薬価改定がない年であることを背景に堅調に推移したとしている。市場別では、病院市場(病床100床以上)が9140億円(5.3%増)、開業医市場(同100床未満)が5448億円(4.1%増)、薬局その他市場(主に調剤薬局)が8550億円(6.0%増)と、いずれの市場も前年同期から伸長した。
医療従事者ならなじみのある薬のオンパレード。しかしアリセプト強い。タケプロンも強すぎる。
やはり処方しやすい薬、絶対に必要な薬は強いですねぇ。当然かもしれませんけれど。