2006年08月08日

子供の脳脊髄液減少症に対する知識と理解を身につける

脳脊髄液減少症:記憶・運動障害…悩む小中高生 苦しさ分かって

 激しい頭痛などを伴う「脳脊髄液減少症」のため、勉強やスポーツができない小中高校生の存在が次々と明らかになっている。症状のひどさや将来への不安、教師らに理解されない絶望感。「自殺を考えた」と話す子どももおり、事態は深刻だ。ある母親は先月、厚生労働省と文部科学省の担当者に面談し子どもたちへの支援を訴えたが、国の対策は本格化していない。

 静岡県の中学2年の女子生徒(14)は昨年夏、車の後部座席にいて追突事故に遭った。吐き気などだけでなく、やがて記憶力に著しい障害が出た。家族や友人のことが分からなくなり、特に漢字は全く読めなくなった。

 3カ月後に高次脳機能障害、さらに2カ月後に髄液漏れと診断された。漏出を止める手術を2回受け表情に生気が戻ってきたが、事故前にはほど遠い。母親(38)は「直後に診察した医師は『検査しても異常はない。若いからすぐ治る』と言った。早く髄液漏れの治療を受けていたら」と悔やむ。

 大分県の通信制高校2年の女子生徒(16)は、中学2年の時、授業中に同級生がけったバレーボールを側頭部に受けた。激しい頭痛や耳鳴り、不眠などが続き、欠席日数は中2で31日、中3で66日に上った。登校しても保健室にいることが多く、「心の病」とされて1カ月以上入院した。「悪霊のせいだ」と周囲に言われたこともあったという。髄液漏れと診断されたのは卒業式のころだ。

 生徒は「苦しさを周囲に分かってもらえず、何度も自殺を考えた」と言う。地元自治体は「ボール事故と発症の因果関係はない」と主張、生徒側と法廷で対立している。

 突然発症することもある。兵庫県の高校3年の男子生徒(18)は中1の4月、首に激痛が走った。まともに歩けず、会話する気力もなくなり、3年間苦しんだ。「やる気がないなら出ていけ」と怒る教師もいた。母親(44)といくつもの医療機関を回り、「親に迷惑をかけるだけの存在だ」と考えていたという。

 髄液漏れの治療を受け、今はジョギングするほど回復した。中学の同級生と会うと、普通に歩く姿に驚かれるという。

 ◇「心の病」と誤解

 学校現場にも広がる髄液漏れ。この症状に詳しい国際医療福祉大付属熱海病院の篠永正道医師と山王病院の美馬達夫医師によると、両医師だけでも1
8歳以下の子ども約30人の治療にあたった経験を持つという。

 従来、髄液の漏出は珍しい病気と考えられていた。しかし、数年前から「スポーツ時の転倒や出産など、日常生活の中で頻繁に起こる可能性があり、患者は非常に多い」と指摘されるようになった。篠永医師らは「親や教師が髄液漏れを知らないため、長期間、別の病気と誤解されていた子どもが少なくない」と話す。子どもの患者の実態は明らかになっていない。

 こうした実態について、文部科学省スポーツ・青少年局の担当官は「重大な関心を持っている」と話している。だが、現状は、関係する学会が研究の必要性を認め始めた段階にすぎない。国は今後、診断基準の確立や症例情報の共有化などを急ぐ必要がある。

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 医学処 交通事故の衝撃で髄液が減ると脳脊髄液減少症になる。

 病気に関する詳細は上記。

 子供の病気には周囲の理解が必要です。理解を得づらい病気、たとえば今回のような脳脊髄液減少症だとか、精神疾患だとか、それに対する偏見は子供の「心」を蝕んでいきます

 脳脊髄液減少症は誰にでも起こる病気です。髄液が減ったからといって外見上物凄いことが起こるわけではありませんが、倦怠感や記憶力の低下など、ともすればなまけていると思われてしまう症状を呈します。

 しかしこれはれっきとした病気です。教師などの教育関係者は当然知っているべき知識で、知らなかったで済まされる問題ではありません。無知は罪ですよ。子供の一生を台無しにするかどうかは周囲の人間次第。


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posted by さじ at 23:23 | Comment(2) | TrackBack(0) | 脳神
この記事へのコメント
はじめまして
脳脊髄液減少症・子ども支援チームの鈴木と申します。こちらの医学処-医学の総合案内所-様のホームページ
「子どもの脳脊髄液減少症に対する知識と理解を身につける」にリンクさせていただきたく、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
Posted by 鈴木 裕子 at 2008年02月08日 14:41
はじめまして。ご覧いただきありがとうございます。
そういえば当サイトでは、リンクというものを扱っておりませんでした。
暇になったらリンクコーナーを設けてみようかなと思います。そのときはよろしくお願いします。
Posted by さじ at 2008年02月10日 20:04
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