C型肝炎患者のインターフェロン治療に関する考え方が、医療機関によって大きく違うことが久留米大などの調査で分かった。肝臓専門医がいる病院では70歳以上の高齢者にも勧めていたが、専門医がいない診療所では「高齢」を理由に勧めていなかった。インターフェロン治療に対し、患者の側には「副作用が心配」との見方が強いことも分かった。
久留米大の佐田通夫教授(消化器内科)らと日本製薬工業協会医薬産業政策研究所が、九州のある地区の1病院と7診療所に通う患者254人の治療法などについて患者・医師双方に尋ねた。
肝臓専門医がいる病院では90%の患者にインターフェロン治療を勧めていたが、専門医がいない診療所では39%だった。その差は高齢の患者で特に大きく、診療所で勧めない理由も「高齢のため適さない」が47%で最も多かった。
一方、この治療を勧められながら同意しなかった患者では、「副作用が心配」(75%)が最大の理由だった。
結果について、佐田教授は「高齢者ほど肝がんのリスクがあるので、専門医は高齢者にもインターフェロンを使っている。病院と診療所の連携が必要だ」と言う。
C型肝炎の患者・感染者は国内に約200万人いるとみられ、慢性肝炎から肝硬変や肝がんに至るリスクがある。肝がんの約8割はC型肝炎ウイルスが原因とされる。
だが近年、C型肝炎ウイルスを抑える注射薬インターフェロンの改良が進み、抗ウイルス薬との併用治療法が効果を上げている。肝がん発生を抑えることもできる。最近普及してきた方法では、週1回の注射を半年〜1年続ける。最初の2週間は入院が勧められ、その後は通院で治療できる。
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ううむ。技術の差か。連携が進まないとますます診療所と病院との格差が進んでしまいますね。本当は均一が一番なのに。情報交換が必要です。そのためには医者の、勉強する姿勢が大事。
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