2006年08月06日

富山呼吸器外し事件の伊藤雅之外科部長がインタビューに応じる

呼吸器外し:富山・射水市民病院の前外科部長に聞く

 富山県射水市の射水市民病院(麻野井英次院長)で末期患者7人の人工呼吸器が外された問題で、関与を認めている伊藤雅之・前外科部長(50)=現・射水市福祉保健部参事=が3日、毎日新聞の取材に応じた。主治医として関与した患者は6人で、うち1人は生前に直接本人から延命治療を望まない意思を確認し、2人については本人の意思が推定できたことを明らかにした。富山県警の事情聴取については、「患者はみな回復不能の脳死状態だった。家族の同意はカルテにも記録されており、犯罪ではない」との認識を示した。

 本人が延命治療を望まない意向を直接伝えていたのは、50代の女性がん患者。胃がん手術後に背骨に転移。抗がん剤治療の過程で女性は「最後は楽に逝きたい」と延命治療を望まない意思を伝えたという。女性は夫にも「チューブにつながれてまで生きたくない」などと話していたといい、最終的には「つらい選択だけど本人のためには一番いいんだ」という夫の求めに応じ、呼吸器を外したという。

 本人の意思が推定できた患者の1人は、膵臓がんの70代の男性。手術後のやりとりで「痛みだけとってもらえれば、他の治療はしてほしくない」と話したという。

 また、肺炎だった90代男性は、家族の話やカルテや看護記録にある本人の発言から、延命治療を望んでいなかったことが分かったという。

 6人については、家族の希望で呼吸器を外した趣旨の記載がカルテにあるが、同意書はない。この点について「患者さんとの付き合いも長く、信頼関係は紙ぺらではない。『患者のために何をしてあげられるか』から医療が始まる。最大限、家族の意思に沿うよう心がけた」と話した。

 今回、実名を出しての取材に初めて応じた理由については「一部の病院で拙速なマニュアル作成へと短絡する傾向が見られる。『人工呼吸器外し』の患者さんの情報を現時点で可能な限り公表し、深い論議と考察をしていただく機会になればと考えた」と語った。

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 当時問題視されたあの事件です。

 医学処 医者が尊厳死かどうかを決めるべきではない

 がんの痛みというものは想像を絶するものです。想像できないからこそ、医者や家族ではなく「患者本人の意思」がなければ尊厳死すべきではありません。

 確かに伊藤雅之元外科部長は患者と信頼関係があったかもしれませんし、それが「同意書」という紙切れ1枚で表現できるものではないかもしれません。それでも同意書は必要だと思います。患者の意思を明確にしなければ、医師による命のやりとりに発展する危険もあります。

 患者が死ぬよりも辛い苦しみにとらわれているのもおかしな話だと思います。そういう意味で尊厳死は認められるべきことですが、その制度は厳重なものにしなければいけないでしょう。そこらへん、伊東雅之氏にはもう少しきちんとやってもらいたかったなぁと。


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posted by さじ at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん
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