昨年度(2010年)にNHK・BSで放送され、評判の高かった「総合診療医ドクターG」が地上波に進出する。第1回放送は7月28日(毎週木曜よる10時)の「<新>腰が抜けた」だ。リストラにあった44歳の男性が「突然腰が抜けた」と病院に運ばれてきた。いったい彼はどんな病気なのか。
スタジオに集まった若き研修医たちが、患者の症状や言動を再現ビデオで観察して病名を探る「医療エンターテーメント」と称しているが、出題するのはベテランの総合診療医で、患者も実在する実話なので、民放の大袈裟な「健康・病気バラエティー」とはまったく違う。
日常のなにげない症状から、隠された病気を発見していく「推理」は、へたな謎解きドラマよりスリリングだ。司会は「浅草キッズ」の水道橋博士と玉ちゃん。病気や健康に知識豊富は2人だけに、話が脇にそれていかない進行にも好感が持てる。
実はこの番組にはあるヒントがあったのではないか。アメリカの人気テレビドラマ「Dr.HOUSE」だ。偏屈な診断医が患者の症状、生活、言動から病気を突き止めていくドラマで、2004年から放送され視聴率ランキングでトップ20の常連。エミー賞やゴールデングローブ賞などを数多く受賞している。NHKの「総合診療医〜」はそのアイデアをちょっといただいたといったところか。
この番組の特筆すべきポイントは、「一般人視聴者を結構おいてけぼりにする」ところでしょうか。エンターテイメントとして成り立っているかというと、正直微妙。医学生には凄く役に立つ内容、研修医はこれくらい知ってないとマズイといったところでしょうか。地上波じゃないやつは結構おもしろかったですよ。