脳内の血管が細くなり、脳梗塞や脳出血を引き起こす難病「モヤモヤ病」の発症に深く関係する遺伝子を、京都大大学院医学研究科の小泉昭夫教授(遺伝疫学)らの研究チームが突き止め、20日付(日本時間21日付)の米科学誌プロスワン電子版に研究成果が掲載された。チームは「今まで手術しか有効な治療法がなかったが、今回の発見で予防や投薬治療に可能性が広がる」としている。
モヤモヤ病の患者は日本や韓国、中国など東アジアが中心で、特に日本は約1万人に1人の頻度で発症。血管形成の異常で起こるという。
チームは日本と韓国、中国の患者251人と健常者751人のDNAを比較。日本人で約9割、韓国人で約8割、中国人で約2割の患者で「RNF213」という遺伝子に変異があった。変異がある人はない人よりも、日本人は約340倍、韓国人は約136倍、中国人は約15倍の確率で、モヤモヤ病の発症リスクが高いことが分かった。
一方、ドイツ人など白人の場合は患者、健常者のいずれにも変異はみられなかったという。
また、ゼブラフィッシュの受精卵でこの遺伝子の働きを抑制すると、頭部の血管の発達に異常を確認。遺伝子が血管形成に重要な役割を果たしていることも明らかになった。
頭の血管の画像がもやもやしていることから名付けられた、もやもや病。英語では「moyamoya disease」。
まんまです。
しかも小難しい名前だった疾患が、数年前に「もやもや病」として正式名称に認定されるほどの認知度の高さ。
脳の太い血管が狭くなったり閉塞したりして、細い血管が異常に増殖することでもやもやとした煙のように見えるのです。
有名どころでいうと、徳永英明さんがこの病気になりましたね。