眠っているときや休んでいるとき、足が奥深くからむずむずして、じっとしていられなくなったことはありませんか? もし心当たりがあるなら、あなたは「むずむず脚症候群(レストレスレッグスシンドローム)」の可能性あり。40〜50代に症状のピークを迎えることが多く、日本人の24人に1人程度に症状があるといわれる病気だ。認知度が低いため、きちんと治療する人は少ない。睡眠障害など生活に大きな支障をもたらす「むずむず脚症候群」。その症状と、効果的な治療法は?
脚の深部、特に足首からひざにかけて、むずむず、チクチク、ジリジリ…。ひきつったり、虫がはうような、がまんできない不快感が現れる「むずむず脚症候群」。
(財)神経研究所附属睡眠学センター研究部部長で、代々木睡眠クリニックの井上雄一院長は、「『むずむず脚症候群』の有病率は、日本人の24人に1人程度。『睡眠時無呼吸症候群』とそれほどかわらない。病名が知られていないだけで、悩んでいる人は多いんです」と説明する。
脚をかいたり、さすったりしても症状はおさまらず、「脚の中に手を突っ込んで、中をかきまわしたくなる」という人もいるほど。腿や上腕部に症状がでる場合もある。
夜、眠ろうと布団に入ったころに症状がでたり、悪化したりすることが多く、歩き回ったり、足を動かしたりすると一時的に症状は改善されるが、また眠ろうとするとむずむず感がでる。
「うとうとしても、すぐ目が覚めてしまう。3時ごろまで眠れず、明け方に少しだけ深い眠りになる程度。睡眠障害は深刻です」。自然治癒することはごくまれで、時間の経過とともに症状は悪化。その結果、日中の過度な眠気や仕事の非効率化といったストレスから、「不安・抑うつなどの精神症状を引き起こすこともある」というから深刻だ。
同症候群で特徴的なのが、本人の意思と無関係に、20〜30秒ごとに足首がピクっとけるような動きを繰り返す「周期性四肢運動」を多く伴うこと。井上院長は、「これも中途覚醒の原因」という。
発症のメカニズムは、まだはっきりとわかっていない(別項)が、症状の改善には、「軽症なら、まずは日常生活の改善。カフェイン、ニコチン、アルコールは、症状を引き起こす誘引となりやすいので摂取を控える」(井上院長)。また、下肢のマッサージを行うなども効果がある。
日常的に症状がでる中等度から、ほとんど眠れないといった重症の場合は、プラミペキソールなどのドパミン受容体作動薬を使用。「プラミペキソールを寝る前などに服用することで約95%の人に症状の改善が見られた」という。
「症状がある人は、放置せずに、睡眠障害を専門に治療している医療機関や神経内科などで診てもらうこと」と井上院長。症状を自覚したら、気のせい、などと思わないで、すぐ病院へ。一刻も早く、健康な眠りを取り戻そう!
■「むずむず脚症候群」のメカニズム
「『むずむず脚症候群』は基本的には神経の病気」と井上院長。そのメカニズムは、まだはっきりとはわかっていないが、「脳の中枢神経の鉄分が欠乏することから起こるというのが、もっとも有力な仮説」だという。鉄分が不足すると、神経細胞間で情報の受け渡しをする神経伝達物質ドパミンの分泌が減るなど、ドパミン系の機能低下が起こる。その結果、情報を正しく伝えることができなくなってしまうのだ。ドパミンからの情報を受け取り、情報として利用できるように変換する受容体(レセプター)を刺激して、その働きを活発にする、プラミペキソールなどのドパミン受容体作動薬が症状を改善するのは、こうした理由からだと考えられる。
■「むずむず脚症候群」になりやすい人とは?
「むずむず脚症候群」には、原因が特定できない「特発性」と、腎不全で透析を受けている人や、鉄欠乏性貧血など何らかの鉄欠乏を起こすような病気がある人に起こる「2次性」がある。「特発性の場合、若いころから症状があるといわれますが、ゆっくりと進行するので、本人が気になるほど悪化するのは、40代以降から。家族に『むずむず脚』がある人の約3割は、『むずむず脚症候群』になる可能性があります」。今のところ根治療法はないが、どちらも場合も、投薬での症状の改善が可能だ。
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神経内科の分野ですね、これは。有効な薬まで出ているので、きちんと治療すれば治る病気でしょう。やはり大事なのは、記事中で代々木睡眠クリニックの院長が言っているように、症状を自覚したら病院へ行くことでしょう。特に神経内科の病気は、あまり理解されないというか、そもそも病気なのか?と思われがちですが、立派な病気です。ためらわず受診することも、時には必要なのです。
▼「むずむず脚症候群」チェック
□じっとしていると、ひざから下にむずむずするような不快感が起き、動き出したくてたまらなくなる
□同様の症状が脚以外にも起きることがある
□脚などの異常な不快感は、歩いたり、動かしたりすると一時的におさまる
□夜、布団に入ったときに症状が起こり、明け方になると症状がなくなる
□電車や映画館など、座っているときに脚の深部がむずむずし、動かしたくなる
□夜、寝付きにくかったり、睡眠中に何度も目が覚めたりする
□睡眠中、けとばすように足先が動くことがある
□夜、十分眠れないため、疲れやすかったり、疲労感を感じたりする
□家族や親戚に同様の症状がある人がいる
□脚の不快感と動き出したくなる衝動の原因になる異常は特に見つからない
※「はい」の数が多く、かつ上記の症状が強く、ひんぱんに起こっている人ほど重症。気になったら、早めに神経内科など専門医を受診しよう
毎日不眠症状態です。
この病気は難病なんでしょうか?(ちょっと気になる)
参考
http://www.nanbyou.or.jp/what/nan_itiran_121.htm
苦しくなります。現在神経内科に通院中リキップ
を飲んでなんとか夜は眠れていますが死ぬまで治らないかと思うと憂鬱です 薬は手放せません。
昼ねしょうと横になるとむずむずが始まります。
小学生のときに、この症状になったことがあります。
最近、テレビとかでこの病気の特集されてますよね。それ見て、びっくりしました。
今は、大丈夫です。
始めは足首だけだったけど…今は全身です(ToT)
誰か「むずむず脚症候群」を完全に治す方法を知りませんか?