喫煙する女性は、喫煙する男性に比べ肺癌(がん)を発症する比率が高いという報告が、米国医師会誌「JAMA」7月12日号に掲載された。
米国では男女ともに肺癌が癌による死亡原因の第1位であり、2006年には女性7万3,000人、男性9万500人が肺癌で死亡すると推定されている。女性では、乳癌と大腸癌の合計よりも肺癌による死亡者の方が多い。問題の1つは、肺癌を早期に発見する確かな方法がないことだが、米コーネル大学(ニューヨーク州)のClaudia I. Henschke博士らは、ヘリカルCT検査が有望と提唱している。
Henschke博士らは、肺癌リスクの高い集団が、ヘリカルCT検査を受けることで生存率が向上するかどうかをみるための臨床試験データを二次分析した。喫煙歴のある40歳以上の女性7,498人および男性9,427人が、1993〜2005年の間にCTによる検査を受けたデータで、女性の2.1%、男性の1.2%が肺癌と診断された。女性の肺癌の発症率は男性の約2倍であったが、肺癌による死亡率は男性の48%であった。喫煙年数、癌のステージ、腫瘍細胞のタイプなどの因子について調整しても、この結果は変わらなかった。
このような性差がみられる理由はわかっていない。専門家の1人は、この研究では新たな肺癌と以前から存在していた癌との区別がされていない点を指摘している。女性は成長の遅い腫瘍の有病率が高いため、このことが結果に影響している可能性がある。また、外科手術に耐えられると思われる人のみを被験者とした点が影響したことも考えられる。
今回の結果は、女性は男性よりも積極的に禁煙に取り組む必要があるほか、喫煙する女性は早期に検査を受ける必要があることを示すものであるが、問題は検査方法である。ヘリカルCTには、良性疾患も多数検知されてしまうという問題点がある。しかし、早期発見の必要性を考えれば、やはりヘリカルCTを超える方法はないと専門家はみている。
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癌の発生率では胃が多いのですが、肺癌は胃と違って早期発見しにくく、また、治りにくいのです。進行が早いので発見した時には手遅れとなっているケースも数多くあります。
ですが肺癌は圧倒的に喫煙が要因となっているので、煙草さえやめれば胃癌や乳癌などと異なり、ある程度は心配いりません。苦しまずにいたいのならそろそろやめる勇気も必要かもしれません。
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