2006年07月23日

20年間の植物状態から復活した人は、事故前にパキシル(抗うつ薬)を飲んでいた

植物状態からの「奇跡の回復」を探る

 トラック事故で脳に重度の損傷を負い最小意識状態(MCS)に陥っていた米国のTerry Wallis氏が、約20年ぶりに言葉を発し周囲を驚かせたことはメディアでも広く報道された。長年の植物状態からの奇跡的な回復はこれまでにも例があったものの、1日以上持続した例はほとんどなかった。しかし、Wallis氏が意識を取り戻してから既に約3年になる。

 Wallis氏が言葉を話すようになってから8カ月後、米コーネル大学(ニューヨーク州)Weill医学部准教授のNicholas Schiff博士が初めて面会した時点で、Wallis氏は極めて不明瞭ながらもよどみなく話し、基礎的な人格をかなり取り戻していた。2年以上経過した今ではさらに回復し、会話や運動制御が向上し、無理だと思われていた四肢の運動機能の回復も認められている

 この理由を解明するべく、Schiff氏らは最先端の神経画像技術を用いて、Wallis氏のほか、健康な被験者20例および6年間MCSの状態が続いている患者1例の脳を調べた。この結果、Wallis氏の脳の比較的損傷の少ない部位では、神経細胞(ニューロン)が長い時間をかけて新たな結合を形成する「軸索再生」が生じていることがわかった。何らかの形で残った神経細胞間の再接続が生じ、極めてゆっくりと脳が再構築されていると考えられるという。また、Wallis氏は意識回復前の約2年間、抗うつ薬パロキセチン(商品名:パキシル)を使用しており、これが回復の一端を担ったとも思われる。

 Wallis氏と同じような状態で回復のみられない患者に対する治療法を探る上で、この情報は重大な意味をもつ。Schiff氏は、まずはWallis氏に起こったことを医療現場が事実として受け入れることが必要で、それから重度の脳損傷患者にどのような治療の道があるかを再考するべきだと述べている。

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 パキシルを飲んだことで脳の神経細胞が再生しはじめたのか…?ということは植物人間状態から投薬によって神経細胞を再生させることは可能…?未知の領域ですから何があっても不思議ではありません。


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posted by さじ at 14:00 | Comment(6) | TrackBack(0) | 脳神
この記事へのコメント
私の兄がバイクの事故で、びまん性軸索損傷と診断され、事故から半年がたちました。植物状態ですが、この患者さんの例をみて、兄も意識が戻って欲しいとさらに強く思いました。日本では、このような画期的な治療はないのでしょうか?
Posted by 工藤 恵 at 2008年05月12日 00:14
素晴らしい結果ですね。又、意識が回復し良かったですね。私の兄もバイクの事故で植物状態です。日本では、このような画期的な治療はあるのでしょうか?
Posted by 工藤 恵 at 2008年05月12日 00:17
初めてまして。
私の弟もバイク事故で
一年半植物状態です。
とにかく弟を助けたいんです。まだ17歳です。
どんな事でもいいので何か情報がほしいです。返事待ってます。
Posted by 金城有希 at 2011年10月04日 19:29
どんな情報でも構いません。必ず返信して下さい
Posted by 金城有希 at 2012年01月22日 15:38
専門病院や大学病院で診てもらって植物状態と言われているのなら
待つしか無いと思われます。
Posted by さじ at 2012年01月23日 00:30
植物状態であっても、反応がなくても、意識はあるはずです。人間には、六識(眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識)があると言われますから、このうちのどこかの器官に対し、刺激を与え続けていれば、復活の可能性はあると思います。知人で、植物状態の夫と会話し続けた奥さんがいますが、10年後、見事に復活し、補助車で歩けるようになりました。
Posted by 通りすがり at 2015年11月19日 04:45
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