緑内障の患者で、診断を受ける前に自覚症状を感じていた人は半数以下にとどまることが、患者団体の調査で分かった。緑内障は40歳以上の20人に1人がかかるといわれ、進行すると失明の恐れもある。調査担当者は「早期発見して失明を防ぐため、40歳を過ぎたら定期的に検査を受けてほしい」としている。
調査したのは緑内障の患者団体「緑内障フレンド・ネットワーク」。2006年3―4月、東京と神奈川に住む会員を対象に質問票を郵送して実施。391人から回答を得た。
緑内障と診断される前に「視野が欠ける」「物が見えづらい」「目が痛い」などの自覚症状があったかどうか聞いたところ、「あった」と答えた人は49.0%。過半数の51%は特に症状を感じていなかった。
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■緑内障の定義
緑内障とは、視神経乳頭の異常と特徴的な視野の変化の両方あるいはどちらかがあり、眼圧を十分に下げることで視神経障害の改善あるいは進行を防止できる可能性のある病気と定義されています。古くから、眼圧が上昇することで視神経が障害される病気として理解されてきました。しかし、眼圧は正常の範囲にありながら、同様の視神経障害がおこるタイプの緑内障(正常眼圧緑内障)が存在し、大きな社会問題として取り上げられたことは記憶に新しい方も多いはずです。
■緑内障の症状
見える範囲(視野)が狭くなる症状が最も一般的ですが、初期は視野障害があっても全く自覚しないことがほとんどです。多くの場合、病気の進行は緩やかなので、かなり進行するまで症状に気付かないこともあります。視野障害が進行した場合は、視力が低下したり、場合によっては失明することさえありえます。急激に眼圧が上昇した場合は眼痛・充血・目のかすみのほか、頭痛や吐き気を自覚することもあります。
何気に、正常眼圧の緑内障のほうが多いんですよね。緑内障は眼圧が高くなる病気だという認識はもう古いと思います。自覚症状が乏しくてもほっておくと失明の危険のある病気なので、定期的に眼科を受診することが大事です。
参考:夕刊フジ 緑内障特集