横浜市内の女性から投書が寄せられた。「職場で高齢男性特有の臭気に悩んでいますが、態度にも口にも出せません」。いわゆる加齢臭に困っているようだ。効果的な策はあるのだろうか。
◇予防の基本は食事
脂臭いような青臭いような加齢臭特有のにおいの元は「ノネナール」という物質。1999年、資生堂と高砂香料工業が共同研究で発見した。
ノネナールの生成過程はこうだ。加齢につれて皮脂中に、ある種の脂肪酸が増え、この脂肪酸が酸化分解されたり、皮膚の常在菌に分解されてノネナールになる。皮脂中の過酸化脂質も年と共に増えるため、脂肪酸の酸化が進みやすくなる。
男女問わずノネナールは40歳過ぎから増えるが「加齢臭=おじさん臭」と言われがち。体臭に詳しい五味クリニック(東京都)の五味常明院長は「男性は皮脂の分泌が多く、においの元の量も多いと考えられる」と言う。
ただ「気遣いや振る舞いも関係している」と手厳しい。男性は同じスーツを繰り返し着るため衣類ににおいが染み付きやすく、中には職場で靴下を脱ぐ男性もいる。こうした行動が「男性は『におう』というイメージを与えている」と指摘する。
■商品あれこれ
加齢臭対策商品はさまざまあり、消臭加工繊維を使った下着やシーツも市販されている。いち早く商品化したのは資生堂。子会社を設立し99年、抗酸化剤と抗菌剤配合の石けんや消臭スプレーなど7品の販売を始めた。
だが、「おじさん臭の元判明」と話題になった割には、売れ行きは芳しくなく、01年に生産中断。大手ドラッグストアの担当者は「優良店舗でも月に1本程度しか売れなかった。体臭を気にしない、気づかない男性には縁遠い商品。気にする男性は若いころから制汗スプレーなどを使う」と話す。
子会社は05年、石けんなどの3品に絞り込み、介護用品としてネット販売などで再挑戦中だ。
■避けたい悪循環
自宅で作れる殺菌・消臭・制汗剤もある。五味院長が勧めるのは硬度が高いミネラルウオーター2リットルに、漬物などの発色剤に使われる粉末ミョウバン50グラムを溶かした「ミネラルミョウバン水」。スプレー容器に入れて体に吹きかける。
だが加齢臭予防の基本は食事。肉類を控え、和食を中心に抗酸化物を多く含む緑茶やごま、納豆や豆腐などを食べるようにすると効果的という。五味院長は「においは『たかがにおい』ではなく、健康のバロメーター。加齢臭に悩んでいる人は大概、高血圧や動脈硬化の危険性が高いメタボリックシンドロームの予備軍」と指摘する。
ただ、周囲の者が気を付けなければならないこともある。「体臭をことさら否定すると、相手は『自分自身を否定された』と受け止め、ストレスを感じる。ストレスは活性酸素を発生させ、ノネナールを作る過酸化脂質が増加する悪循環に陥る」
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キツく指摘するのではなく、やんわりと。心の弱い人はにおいなどで傷つき神経症になってしまうこともありますから。
記事中の「ミョウバン水」ですが、2chの身体健康板でもかなり取り上げられています。ワキガにも効くようです。
【ミョウバン水】
穏やかな収斂作用があり、皮膚や粘膜の蛋白質と結合して保護膜を作る。作用がある。防腐効果を期待して多汗症や臭汗症にも用いる。
薬局やスーパーの漬物のコーナーなどで売られている。数十〜数百円程度。粉を乳鉢などですり潰して直接つけたり、2〜10%程度の水溶液にして使う。水に溶かす時はお湯の方が溶けやすい(火傷に注意)。エタノールには溶けない。
緑茶でミョウバン水を作ると言う話もあるが、お茶に含まれる蛋白質を餌としてカビが発生したり細菌が増加して腐敗する場合があるので注意が必要。また、お茶に含まれるタンニン(茶カテキン)は体温で酸化されて刺激の強い酸化物に変化するのでより強い刺激臭の原因になる場合がある。
汗の成分の約99%は水。水分が多いと細菌が増加しやすくなるので、ミョウバン水にはせずにミョウバンの粉だけをつける方法もある。各自で効果的な方を選ぶこと。
金属アレルギーの人はパッチテストをしてからの使用をお薦めする。アルミが痴呆症の原因ではないかと言う説もあるが、まだ解明されていない。現在は蛋白遺伝等の異常と言う説の方が有力視されている。
引用:【どれが】ワキガを止める薬いろいろ18【きくか】