2006年07月11日

セロトニンを分解する遺伝子が欠損すると心配性で疲れやすくなる

特定遺伝子欠損で心配性に/弘大

 弘前大学医学部の神経精神医学講座(兼子直教授)の古郡規雄講師らの研究グループが、特定の遺伝子が欠損すると「心配性で悲観的であり、疲れやすい」傾向にあることを、医学生や弘大病院の職員ら三百五十二人を対象にした調査から、統計的に明らかにした。九日から十三日にかけて、米国のシカゴで開かれる国際神経精神薬理学会で発表する。

 脳の神経は、電気化学信号で情報をやりとりしており、さまざまな種類の「神経伝達物質」と呼ばれる生体分子で、情報が伝えられていることが分かっている。

 弘大グループはこのうちの神経伝達物質「セロトニンを分解する遺伝子に着目。医学生や弘大病院職員などに質問票(二百四十項目)を配り、回答結果を分類して数値化する一方、採血でこの遺伝子を分析した。

 この結果、この遺伝子がない人が、統計的に「心配性で悲観的であり、疲れやすい」傾向にあることが分かった。ただ、「ギャンブル好き」などに影響があるという神経伝達物質「ドーパミン」にかかわる遺伝子についても同様の研究を行ったが、これについては相関データは得られなかった

 古郡講師は「詳細な実験により、将来的には事前に遺伝子を調べることで、怒りやすさや落ち込みやすさを、客観的に把握することができる」と指摘している。

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 性格は、育った環境ではなく生まれ持ったものという説にまた一票。まあ遺伝子によって「気分」の変動は差が出てくるのかもしれません。そう遠くない将来、遺伝子検査で子供の扱い方が変わったりするかも。落ち込みやすい子には優しく教えるとか。
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posted by さじ at 01:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神
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