大阪府東大阪市は10日、同市に住む小学4年生の女児(9)がサルモネラ菌による食中毒で死亡した、と発表した。
市によると、女児は4月8日午前、下痢や腹痛の症状が出て大阪市内の病院に入院。意識不明の状態が続いていたが7月9日に死亡した。
女児は発症前夜に生卵を食べており、市は「疑わしいが、断定はできない」としている。女児の妹からもサルモネラ菌が検出されたが、既に回復したという。
サルモネラ菌による死者は、昨年8月、鹿児島県の男性が死亡したケース以来。また96年以降、子供の死者は4人目という。
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サルモネラ
主な症状は、嘔吐、水様性下痢などの消化器症状、発熱(高熱)などで、抵抗力のない者は菌血症を起こし重症化することがある。まれに内毒素によるエンドトキシンショックで死亡することがある。
鶏卵のサルモネラ汚染は、かつてはニワトリの消化管内に寄生したサルモネラが総排泄腔で卵殻の外側を汚染するためと考えられた。そのため、汚染防止には鶏卵の洗浄が有効とされた。しかし、今日ではこうした卵殻の外側からの汚染のみではなく、S. Enteritidisなどがニワトリの卵巣や卵管に寄生し、ここから鶏卵の卵細胞そのもの、つまり卵黄の部分に細胞内寄生したり、その外側の卵白などが保菌することによって鶏卵を汚染していることも知られるようになった。