赤字経営が続いている県立病院(中央病院、北病院)で患者の診療費の未払いが1億5000万円を超えた。県は今年度から未収金の回収強化に乗り出す方針だ。これまでは電話による催告、はがきによる通知で対応してきたが、職員の自宅訪問などを検討している。一方で、生活困難者にも配慮し、診療費の支払い方法の相談強化に加え、分割払いがしやすいが、認められていなかったクレジットカード導入も国の地方自治法改正を前提に検討するという。
県によると、これまで県立病院の未収金の請求期間は地方自治法で5年とされ、これを過ぎると不能欠損処理されていた。しかし、昨年11月の最高裁判決で公立病院の診療に関する債権の時効は3年との判断が示され、回収を急ぐ必要が出てきた。
県立2病院の未収金は合計の累積額が2005年度末で1億5864万円。前年度末(1億3013万円)より増えた。県立病院事業は、2004年度まで3年連続で赤字が続いており、県立中央病院は2005年度で約40億円の赤字となる見通しが6月県議会の教育厚生委員会で示されている。
今後は未収金を不能欠損処理する際に、回収できなかった理由などが厳格に問われるため、条例や内部規則で債権放棄の規定を整備する必要も出てくるという。
他県では、裁判所への差し押さえ申し立てなど法的手段に訴えるケースも出ており、山梨県も「支払い能力があるにもかかわらず、再三の支払い要請に応じない」など悪質な事例については法的手段を検討することもあり得るとしている。
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酷い話もあったもんですなぁ。病院は厳しいこのご時世にも関わらず頑張っていこうとしているのに、治療費を支払わないでトンズラする人がいる。もう犯罪ですからね、これは。厳しい罰を科したいところです、が、穏便に済ませようという寛大なまでの配慮。それまでも無碍にするのか。
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しかしその数千万円すら、本来ならば払わなくてもよい出費ですからね。できるだけ患者側の「善意」で支払ってもらいたいものです。