インドネシアの伝統食で、日本でも普及し始めた発酵食品「テンペ」に糖尿病や動脈硬化など生活習慣病を予防する効果のあることが、岡山大医歯薬学総合研究科の松浦栄次助教授らの研究で分かった。
こうした効果に注目し、新たな商品開発に乗り出す企業なども現れている。
テンペは、ハイビスカスなどの葉の表面に付着したテンペ菌を、煮た大豆に混ぜて発酵させた食品。クリに似た風味で、インドネシアでは揚げ物や炊き込みご飯の食材に用いられている。
松浦助教授らは、男女56人に大豆テンペを50グラムずつ4週間食べさせ、摂取前後の血液を比較したところ、すべての人で糖尿病に近付いた程度を示す物質が減少し、テンペの摂取をやめた後も効果は2週間続いた。悪玉コレステロール代謝物も男性で平均3・3から0・5に、女性で同2・9から0・7に低下した。松浦助教授は「大豆イソフラボンの効果は男性だけだが、テンペは女性にも有効」と話す。
大手スーパー「イトーヨーカ堂」を傘下に持つ「セブン&アイ・ホールディングス」は、約120店舗で販売している。リピーターも多く、「口コミで需要が広がっている」(広報センター)という。茨城県常陸太田市の納豆製造会社「くめ・クオリティ・プロダクツ」では、板状に加工し、真空パックに詰めた商品を考案した。
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アメリカではちょっと前からブームの「テンペ」。納豆菌でなくテンペ菌を用いて大豆を発酵させます。納豆のような独特の匂いがないことが人気の秘密かもしれません。
参考:JA岡山