2011年05月12日

どうしたら当直明けの勤務がなくなるのか。偉い人たちで議論してみた。

医師の長時間勤務、交代制の評価で解決可能か 実態調査の実施へ、「診療報酬での対応は限界」との指摘も

 厚生労働省の中央社会保険医療協議会総会が3月2日に開催され、「病院医療従事者の負担軽減(その1)」について議論した。

 中でも重点課題として上がったのが、長時間連続勤務への対応。同省保険局医療課長の鈴木康裕氏は、各種調査などを基に、勤務医の長時間労働や当直明けの勤務などが問題になっている現状を紹介、特に産婦人科、救急、外科などで厳しい状況が続いているとした。その上で、「特に、リスクが高い業務に長時間連続勤務を行うことについて、どう考えるか。まずはこれをきちんと把握し、それにどんな対応をすべきなのかを検討したい」と説明した。

 具体的対応策として、(1)勤務が交替しても、主治医は変わらない「主治医制」で、夜勤後、十分な休息を確保する方法、(2)勤務の交替に伴い、主治医も代わる「グループ担当医制」で、勤務後の休暇を確保する方法――などがあるとした。(1)の「主治医制」の例としては聖マリア病院産科を、(2)の「グループ担当医制」として、藤沢市民病院小児科、徳島赤十字病院小児科を例示。それぞれメリット、デメリットがあるものの、例えば、藤沢市民病院では小児科医が13人いるなど、3病院とも医師が比較的豊富なために、こうした対応が可能だと言える。 

 もっとも、長時間連続勤務の実態調査には同意が得られたものの、その対応策については様々な意見が出た。総括すれば、長時間連続勤務だけでなく、勤務医の負担軽減には、総合的な対策が必要であり、それを講じるには、診療報酬上の対応だけでは限界があるという指摘だ。

 診療側からは、まず日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏が、「交代制勤務は、一つの科に多くの医師がいないとできない。交代制勤務への対応では、極めて限られた施設の評価に終わってしまうのではないか」と指摘、その上で、(1)2010年度診療報酬改定の評価を行い、効果がある施策の拡充、(2)診療以外の業務の負担軽減、医療クラークの慢性期分野への導入、(3)大病院の日中の外来負担軽減のための、中小病院や診療所との連携推進、(4)女性医師対策の実施、(5)時間外の選定療養費の徴収――など、「現実的な対応からまずやっていくべき」と提案した。

 国立がん研究センター理事長の嘉山孝正氏は、「調査に当たっては、都市部と地方では事情が違うので、この点を調べることが必要」と指摘、「特に勤務医の負担になるのが当直だが、交代制勤務の導入は、(対応可能な患者数が減少することから)アクセスの制限、つまりは制度設計を変えることにつながる。そのことも国民も覚悟しなければならない」とつけ加えた。厚労省は、こうした点まで踏まえて提案しているのかを質した格好だ。さらに、「非常に重要な患者を診ている際に、軽症の患者に、『先に診てくれ』など医学的に理不尽なことを言われるという精神的な負担感も大きい」とし、単に診療報酬上での対応にとどまらず、国民の理解を得ながら、勤務医の負担軽減策を検討していくことが必要だとした。

 専門委員の日本看護協会副会長の坂本すが氏も、「急性期病院で一緒に働いてきたものとして、勤務医の長時間勤務問題の解決は急務であり、今この時期に本当に手を打たないと問題」とコメント。例えば産婦人科では、帝王切開が増えているため、24時間オンコール体制も多いなどの現状を例示し、実態調査を行い、議論を進める重要性を強調した。

 一方、支払側からも、健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、「長時間勤務に関する調査はやってほしい。地域、診療科、病院の規模によっても異なるので、この辺りの実態把握も必要」と述べ、その上で、「長時間勤務になるのは、簡単に言えば、医師が少ないからではないか。それを当直明けの勤務免除といった、診療報酬で対応をするのは限界があるのではないか」と指摘、まずは実態を把握し、国の政策として総合的に取り組むことが必要だとした。



 難しいですよねー実際。

 当直っていうシステムそのものをもっとうまくできないものですかね。どうでもいい軽症患者が来るだけで1時間は最低費やされますし、そういう患者が4人もこようものならほとんど眠れなくなりますからね。

 それってもう、普通だったら「夜勤」として対応するところじゃないですか。

 でも医者は「当直」。その前の日中も働き、当直あけも働くという、わけのわからないシステム。

 どうしたらいいんですかね。

 開業医に手伝ってもらうってのが、一番マンパワーが稼げる現実案かもしれません。

 もしくはベッドフリーの大学院生に、外のバイトではなく夜勤をやってもらうとか。

 いい案ありませんかね。現実的な。
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posted by さじ at 03:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大学
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