2006年06月30日

中学・高校生の入睡障害率は成人を超える

<中高校生>不眠4人に1人、成人を上回る 10万人調査

 中学・高校生の4人に1人が不眠を訴えていることが、日本大医学部の兼板佳孝助手(公衆衛生学)らの研究で分かった。10万人規模の調査で思春期の子どもの不眠の実態が明らかになるのは初めてで、不眠の割合は大人を上回った。大津市で開催中の日本睡眠学会学術集会で30日発表する。

 研究は、厚生労働省の研究班(主任研究者、林謙治・国立保健医療科学院次長)の調査の一環。04年12月〜05年1月に、全国の中学131校、高校109校を無作為に抽出し、在校生に最近1カ月の睡眠状況や生活習慣、精神的健康度を質問した。回収数は約10万人(回収率64.8%)。

 不眠としたのは(1)なかなか寝付けない「入眠障害」(2)夜中に目が覚める「夜間覚醒」(3)朝早く目覚めて再び眠るのが難しい「早朝覚醒」――の3項目のうち一つ以上が当てはまった場合。その結果、不眠の割合は23.5%で、成人3030人を対象にした調査(1997年)の21.4%を上回った。 

 入眠障害は14.8%で、成人の8.3%より6.5ポイントも高い。逆に、夜間覚醒は11.3%(成人15%)、早朝覚醒は5.5%(同8%)で、成人より低かった。

 不眠が多いのは「男子」「精神的健康度が低い」「朝食を食べない」「飲酒習慣あり」「喫煙習慣あり」「部活動に不参加」「大学進学希望なし」――などと答えた生徒だった。

 教育評論家の尾木直樹・法政大教授の話

 悩んで寝付けないのは思春期にはあることだが、あまりに不眠の割合が高く、大変な事態だ。日本の中高生は、携帯電話のメールの普及で、友人づきあいがバーチャル化している。それが、大人が思っている以上のストレスになっているのではないか。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

 友人づきあいがバーチャル化する、またはインターネットのバーチャル化した人付き合いによって、いつでもどこでも常に誰かといる状態があまりよろしくないのではないかと思われます。「孤独」を感じることがない点とか。

 入眠障害が一番多いということで、これはなんとなく分かる気がする、というかただ夜型なだけなのでは。この研究の不眠の定義の場合、睡眠時間はあまり考慮されていないようです。思春期の年代にとって夜寝ずに何かしているのはある種当然のような気もします。

 とはいえ健康であるとは言いがたい。成長ホルモンは夜10時〜深夜2時までに寝ないと分泌されないと言われています。このニュースで面白いのは夜型リスクファクターが発表されていることです。「男子」「精神的健康度が低い」「朝食を食べない」「飲酒習慣あり」「喫煙習慣あり」「部活動に不参加」「大学進学希望なし」と、見ただけでダメであることが容易に想像つくようなものがズラリ。自己管理や向上心の少ない人が夜型になっているということでしょうか。
広告
posted by さじ at 06:39 | Comment(1) | TrackBack(0) | 小児
この記事へのコメント
これから社会を支えて行く子供達がそれでは!重大です子育てしてない私が説得性欠けますが社会の子供だから国を支え動かして行く子供達は大人が守ってあげないと私も出来る事から努力します思春期の楽しみは寝る事と食べる事でした私個人は、だからこの記事はショックです世間知らずだと思いました!それでも子供達を守ろうと思いました
Posted by みか at 2010年04月07日 20:52
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。