2011年05月02日

無医村危機に陥っていた秋田県上小阿仁村に新任医師が赴任する。

嫌がらせで辞める医師続出の秋田の山村に新任医師

 医師の度重なる退職で、無医村になる危機に陥っていた秋田県・上小阿仁(かみこあに)村で唯一の医療機関「村立上小阿仁国保診療所」に、新任医師が6月に赴任することが決定した、と読売新聞が報道した。

 最近5年の間に2人の医師が相次いで退職した同村の診療所。村は相当な危機を持っているようで、読売新聞によると、一部村民による嫌がらせなどが原因で前任者の有沢医師が辞意を表明したことから、 村は「今度起きたら人物を特定して直接抗議する」と強行手段に出ることを辞さない構えだという。

 なぜ、ここまでの事態になったのか。前任者たちは、月休1〜2日ほどで働き、年間の休診日は20日ほどだったという。盆明け、正月三が日開けを休診日にすると、心ない声を浴びせられるなどしたようだ。

 一部の村民は、医師は村長よりも給料が高いと思いこんだり、村から家を買ってもらっている、という思い込みもあったと言われている。

 もちろん感謝の声の方が多いとはいうものの、こうした事態は村役場の耳にも入り広報紙で次のような注意を出すほどだった。

 「有澤先生には村民の健康維持のため、献身的にご尽力をいただき、大変ありがたいことであります。しかし、土・日・祝日は原則的に休日であり、医師にも同様に休日が必要であることから、村民の皆さまには、緊急かつ必要な場合以外は、連絡を遠慮するよう配慮していただきたいと考えております」

 そして、有澤さんの前任者の松澤医師は村の広報紙の2008年9月号に「村の診療所を守るために」としたコラムを執筆。「一度は書かなければならないと思っていたことを書いてみます」と決意の表明をした。よほど、溜まっていたことがあるのだと思われる。

 村は、新任医師のために北海道まで面談に行き、長くとどまってもらいたいという考えを話したようだ。しかし、一部の心ない村民の意識がどう変わっているか。村が監視を続けていくしかないのだろうか。



上小阿仁 無医村の危機回避 診療所 6月に男性医師が赴任

 上小阿仁村唯一の医療機関「村立上小阿仁国保診療所」に、北海道北見市在住の男性医師(48)が赴任することが24日、分かった。有沢幸子医師(66)の辞職が3月に発覚して以来、村は無医村の危機に直面したが、ようやく回避できた。有沢医師は5月末で退職し、男性医師は6月から同診療所に勤務する。

 村によると、10年ほど前から北見市の私立診療所に勤務する男性医師から先月末、「地域医療に貢献したい」と連絡があった。

 その後、萩野芳昭副村長(65)が北見市内で男性医師と面談し、採用が決定した。村では「性格が温厚で気概のある人だと聞いた。末永く村で暮らしてもらいたい」と期待をかける。

 男性医師は5月20日前後に村に入り、前任の有沢医師と仕事を引き継ぐ。有沢医師の辞意表明をきっかけに、村は支援態勢を整えており、3月から秋田市立秋田総合病院長を務めた佐々木秀平医師(68)が毎週月曜日、外科と泌尿器科の診療を始めた。

 また、高齢者の健康管理と予防医学を担当する医師も招く予定だ。

 一部村民による嫌がらせなどが原因で有沢医師が辞意を表明したことから、村は「今度起きたら人物を特定して直接抗議する」と強い口調で話す。

 高血圧の治療で月2回は診療所に通うという農業小林コトさん(80)は「近くに医師が居ると安心感がある。新しい先生が快く生活ができるよう歓迎しないといけませんね」と声を弾ませていた。



 個人的に、思うことは、「僻地医療は医師にとって美徳でも何でもない」ということです。

 僻地医療を熱望する人もおられますし、そのやりがいというか、必要性は分かります。しかし「現実問題」として、村社会の閉鎖性というか、必ずしも村民が医師を受け入れるわけではないという現状、また、村の役場が必ずしも協力的ではないという現状を知ってしまうと、どうにも。

 もちろん医師は必要だというのは分かりますが、それならば村が協力姿勢をみせないといけないなと。逆に言えば、医師歓迎ムードを村全体で推していけば、今回のように医師が来る事もあるわけです。医師のなかには「地域医療に貢献したい」という感情をもつ人は結構いると思います。大学病院や都会の市中病院で疲れた人にとって、まったりと、全てを自分で診療することは魅力的にうつるでしょう。しかし村が受け入れるかどうかという問題があります。それだけ、都会の人にとって田舎は恐怖の対象なのです。地域勤めの医師が「田舎であったありえない患者の話」「田舎の役所でされた嫌がらせ」を都会で語り、広まるたびに、都会の医師は田舎から離れていくのでしょう。

 全員が悪いというわけではありません。田舎だから、性格的に悪性の患者が目立ってしまうというだけの話です。それでも、医師と密接に関わる「地域医療」だからこそ、村を揚げて、医師をつぶさないようにしていただきたい。

2010年

1通の辞職願で上小阿仁村が揺れている。村唯一の医療機関「上小阿仁村国保診療所」 に勤務する有沢幸子医師(65)が「精神的に疲れた」と先月下旬、突然、退職表明し、 61年ぶりの無医村になる可能性が出てきたのだ。休みは20日に1回という激務に耐え、地域医療を支えてきた有沢医師に何があったのか。

辞意を表した理由を有沢医師は公にしないが、小林宏晨村長(72)は「言われ無き中傷により、心に傷を負わせてしまったことが最大の原因」と語る。

村幹部らによると、有沢医師は昨秋、診療所向かいの自宅に「急患にすぐに対応できるように」と自費で照明を設置。だが、直後に「税金の無駄使いをしている」と言い掛かりを付けた村民がいたという。

また、昼食を食べに行く時間が無く、診療所内でパンを買った際、「患者を待たせといて買い物か」と冷たい言葉を浴びせられたり、自宅に嫌がらせのビラがまかれたこともあったという

昨年、有沢医師の完全休診日はわずか18日。土日や祝日も村内を駆け回り、お盆期間も診療を続けた。しかし、盆明けの8月17日を休診にすると「平日なのに休むとは一体何を考えているんだ」と再び批判を受けたという

診療所の小嶋有逸事務長補佐(60)は「こんなに身を粉にして働く医師は過去に例が無い。無医村になったら村民が困る。自分で自分の首を絞めている」と憤る。



2011年

上小阿仁村唯一の医療機関である村立上小阿仁国保診療所の有沢幸子医師(66)が退職願を出し、 受理されたことが28日、分かった。有沢医師は昨年、一部住民の嫌がらせが原因で辞意を示したが、住民の熱意で、その後、撤回した。 今回は、健康上の理由だというが、今でも嫌がらせが続いていることが背景にあると指摘する村関係者もいる。後任探しは難航が予想され、 再び無医村の危機を迎えた。

 有沢医師は昨年9月、小林宏晨(ひろあき)村長に対し、「激務をこなせる体力がもうない」と退職願を提出した。 小林村長は「土日を完全休診にする」「週2日は非常勤医に任せる」などの待遇改善策を提示して慰留に努めた。

 しかし、有沢医師は昨年末の検査入院で「現状が続けば健康維持は難しい」と診断されたことを挙げ、申し出を断った。 意志は固いと判断した小林村長は2月下旬、受理した。退職にあたり、有沢医師は「後任に引き継ぐまでは頑張る」と話していた。

 有沢医師は当初、辞任の公表を望まなかったが、今月中旬に有沢医師から 「いつ辞めるか分からないのに実情を知らせないのは村民に不誠実」との申し入れがあり、 村は事実の公表と、ホームページ上での医師公募に踏み切った。また、退職願を受け、村は、有沢医師の負担を軽減するため、 4月から秋田市立秋田総合病院長を週1回招いて、外科と泌尿器科の診療を実施する。


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posted by さじ at 02:48 | Comment(1) | TrackBack(0) | NEWS
この記事へのコメント
同感です難しい事は申し上げられないですが、今私達の国全体像として異常に巨大な天災地変、そう!それは人類がとてつもなく予想不可な事と対面せざる得ない環境に置かれた社会に直面している現状に及び私達のこれからを見直う原点を充分に考えなければいけません。これに並んで最後に読書のゴールデンウイークです書物と対話して私達の心に実り豊かな一輪の花を咲かせ、脳を熱くさせドキュメンテーションなセンセーショナブルなプライベートな時を過ごすのも素晴らしいです、そこからでも充分に
Posted by みか at 2011年05月02日 07:26
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