関西医科大(大阪府守口市)を中心とするグループが、事故などで首を骨折して半身不随になった脊髄損傷の患者に自身の骨髄細胞を移植して神経細胞の再生を促す日本初の臨床研究を実施、24日、大阪府内で経過報告をした。実施例はまだ1例で、副作用はなく、症状の改善もみられたが、責任者の中谷寿男・同大教授(救急医学)は「現時点では移植による治療効果かどうかはわからない」としている。
報告によると、3月上旬に転落事故で首を骨折して同大病院に運ばれた30代の男性に対して、12日後に移植を実施した。背骨を固定する手術の際に骨髄を採取、専用の施設で培養した後、腰から注射した。これまで副作用はなく、移植前に両腕のひじが動かせなかったのが、少し曲げ伸ばしができるようになったという。ただ、同程度の脊髄損傷では、多くの場合は改善が望めないが、機能が回復する例もある。今回が治療効果かどうかは判断できないという。
この臨床研究は、事故直後の患者が対象で、グループでは23例を目標にしている。今月、2例目の患者に治療を試みたが、細胞培養がうまくいかずに中止したという。
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効果は断定できませんが、希望の光であることは間違いありません。ただ、やはり損傷後すぐということが重要であるようにおもいます。損傷した時に運ばれていった病院の医者がどのぐらい可能性を提示できるか、にかかっているといっても過言ではありません。