はしかが感染拡大する懸念が出始めている。今のところ全国的な流行はみられないが、東京都で4月1日から18日にかけて、例年の4倍にあたる24人の患者を確認。局所的に感染が広がっている可能性があり、国立感染症研究所感染症情報センター第三室の多屋馨子室長は「はしかはワクチンが唯一の感染予防法。予防接種を受けていない人は、人の動きが活発になるゴールデンウイーク前に接種してほしい」と呼びかけている。
はしかは全身に発疹ができて39度前後の高熱が出る感染症。肺炎や脳炎を併発し、1000人に1人の割合で死亡することもある。感染力はインフルエンザよりも強いが、治療薬はなく、ワクチンで予防するしかない。
国内では平成17年に大学生を中心に大流行したが、ワクチン接種率の上昇に伴い感染者は年々減少。一方で海外から持ち込まれる“輸入例”の割合が増えており、21年は全体の2・4%だったが、昨年は7・3%、今年は28%にまで増えている。
東京都で今月確認された感染者も、遺伝子検査を行った16人のうち、10人は海外で流行しているタイプのウイルスに感染していた。1人はヨーロッパから東日本大震災取材のために来日した外国人記者で、母国で感染し日本国内に持ち込んだとみられている。
記者は都内や近郊の被災地で取材活動をしていたが、この記者からの感染拡大は今のところ確認されていないという。
麻疹大国日本でも少しずつ減ってきてはいるんでしょうけれども、まだまだ根絶にはほど遠いか。
麻疹は空気感染です。麻疹患者を減らすことが、感染者を減らすことに繋がります。ワクチン未接種者が案外いるのも驚きです。自ら感染の培地となる前にしっかりワクチンを接種しましょう。