脳を覆うくも膜でつくられる睡眠物質「プロスタグランジンD2(PGD2)」が、自然な眠りを調節する「睡眠ホルモン」として働いていることを、早石修・大阪バイオサイエンス研究所理事長らのグループがラットの実験で確かめた。副作用の少ない睡眠薬や居眠り防止薬の開発につながる成果で、京都市で開催中の「国際生化学・分子生物学会議」で21日に発表した。
PGD2は脳脊髄液中に分泌される。早石さんらは82年、微量で強い睡眠作用を持つことをラットの実験で発見した。
今回は脳内での働きをさらに詳しく調べた。PGD2が脳に働く量を減らすと、睡眠が抑制されることがわかった。
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今現在の睡眠薬はこの機序ではないかもしれません。主流となっている「ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬よりも自然で、副作用も少なく、強力な睡眠を得られる日も近い、かも。