2011年04月18日

被災地の静脈血栓症、数ヶ月後にピークがくる恐れも

被災地の血栓、半年後に再度ピークも

 新潟大大学院の榛沢和彦助教(医歯学総合研究科呼吸循環外科学分野)は、4月13日に開かれたグラクソ・スミスクライン主催のプレスセミナーで、東日本大震災の被災地で避難所生活をしている人のうち血栓がある人の割合について、「三陸では初めは3割くらいいたが、今では10%くらいに落ちている」としながらも、「恐らくいろいろな医療班が手を引くのが3か月後くらいで、そこで医療の手が抜けてしまうため、少し危険がある」と述べ、5、6か月後に再度ピークが来る可能性を示した。

 足などに血栓ができていても、通常、症状が出ないことが多く、小さなものは自然に消える場合もあるが、残った場合は肺血栓塞栓症や脳梗塞のリスクにもなるという。

 榛沢氏によると血栓は、▽血液の流れが悪くなる▽脱水などにより血液が固まりやすくなる▽血管が傷つく―ことが原因となる。被災地では、避難所生活で動かずにじっとしていることや、寒さから十分な水分を取らないこと、津波の影響から足に打撲を負っていることが多いため、「非常に血栓ができやすい」という。

 また、榛沢氏は血栓の初発する場所について、ふくらはぎ内部のヒラメ筋にあるヒラメ筋静脈が多いとして、「ふくらはぎのケアが大事」と指摘。その上で、ふくらはぎを覆い、足を圧迫することで血液の流れを促進する弾性ストッキング4万足を被災地で配布していることを紹介した。

 また、避難所の状況にも言及し、「先進国で雑魚寝の避難所は日本だけ」と強調。雑魚寝状態の避難所では、床冷えやストレスといったさまざまな要因から血栓ができやすいと指摘し、欧米の避難所で利用されている簡易ベッドを取り入れるべきとした。さらに今後、学校の再開などに伴う避難所の集約化により、深部静脈血栓症のほか、感染症の問題が出てくるなどと懸念を示し、「被災地以外の場所へいったん(避難所を)移すなどの対応が、今はいいのではないか」と述べた。



 確かに避難所=雑魚寝というイメージが強くありました・・・。

 すぐにでも簡易ベッドを導入する必要があるかもしれません。

 被災地は静脈血栓が出来やすい、好条件が整いすぎています。今少しずつ血栓が大きくなったとして、それが数ヶ月後にポンと飛んでしまうだけで、命に関わる事もあります。弾性ストッキングによる予防、大事ですね。災害がいざおこったときの対策として弾性ストッキングがあるととてもいいかもしれません。近くのスーパーとかで売り出さないですかね。
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posted by さじ at 02:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 循環
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