東日本大震災の被災者に「たこつぼ型心筋症」と呼ばれる心臓病の発症が懸念されている。強いストレスを受けた後に心臓の筋肉が収縮しにくくなり、正常に血液を送り出すことができなくなる病気で、平成16年の新潟県中越地震の際、中高年の女性被災者に多く発症し注目された。専門医は「今後、発症例が増えることが予想され、注意が必要」と指摘している。
国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)心臓血管内科部門の野々木宏部門長によると、たこつぼ型心筋症の発症には大きなストレスが関与。自律神経が極度に混乱し、心臓の一部が硬直して動かなくなってしまうという。症状は心筋梗塞に似ており、「心臓の筋肉が気絶したような状態」(野々木医師)で、動きの悪くなった心臓の形がたこつぼのように見えるため、この病名がついた。
同センターは、被災地で診療にあたる医療者から、たこつぼ型心筋症や肺血栓塞栓症(エコノミー症候群)に関する電話相談((電)090・5668・9407、090・5668・9417)を受け付けている。4月30日までの午前8時から午後5時まで、専門医が対応する。
東日本大震災によるストレスで心臓にダメージが生じてしまうのが「たこつぼ心筋症」。心臓エコーでたこつぼのような動きをするためにそう名付けられました。
でも被災地では心エコーなんぞろくにできないでしょうから、実際このたこつぼ心筋症でなくなっている方は大勢いることも予想されます。大事なのは今後早期発見して治療することですね。幸いにもたこつぼ心筋症は治るものですので・・・。
大地震の生存者の一部に、大脳機能の失調がみられた。
中越沖地震のストレスで「たこつぼ心筋症」を発症か。