医者は自分が病気になった場合、患者に行うアドバイスとは必ずしも一致しない治療方法を選ぶという米国の調査結果が、医学誌「Archives of Internal Medicine」で発表された。
医者は自分自身に対しては、死亡リスクが高い半面、副作用の少ない治療を選ぶ傾向にあるという。
デューク大学のピーター・ウベル氏率いる研究チームは、米国内のかかりつけ医に対し、さまざまなタイプの大腸がん手術を想定した質問と、鳥インフルエンザの治療に関する質問を実施。医者は自分が患者になった場合、もしくは患者にアドバイスする場合のどちらかについての質問を受け取った。
大腸がんの質問では、死亡リスクは高いが副作用の少ない方法を選んだのは、自分が患者と想定した場合は38%だった一方、患者へのアドバイスとしては25%にとどまった。鳥インフルエンザの治療法では、その割合は63%対49%だった。
ウベル氏は「患者にとっては予期せぬ結果だったと思う。このことを知ったら、多くの疑問を持つだろう」と語った。
んー、まぁ、これは、あるかもしれないですね。
特に大きい組織であればあるほど、死亡リスクは大きな問題です。まぁリスクって、医者しか知らないことというか、それも含めて説明するときはちゃんとしてるんでしょうけれど、どうしてもリスクが少ないほうを推してしまう印象を与えますかね。
医者ってそもそも自分が治療されることには慣れてないから、だからこそ死亡リスクが高くても関係ないんでしょうかね。本来なら平等に話すべきなんでしょうけれども。難しい問題です。
いつの時代も「1%の可能性に」というのはありますけれど、本当に1%だったとして、やるべきかやらざるべきか、というのは現実問題として立ち上がってくるわけで。