産科医は週61時間労働で、当直は月17回、休みは年50日――。そんな労働実態が、厚生労働省の研究班の調査で明らかになった。ほとんどが当直明けもそのまま続けて働いており、調査を担当した杉本充弘日赤医療センター産科部長は「かなり厳しい状況で、産科の救急診療体制は崩壊しつつある。集約化や地域の助産所との連携などの対策が必要だ」としている。
産科医の週平均労働時間は61.0時間。大学病院65.1時間、一般病院59.5時間、診療所60.0時間だった。当直回数は月平均16.7回で、大学病院5.2回、一般病院6.6回に対し診療所は21.7回と多かった。96.9%が当直明けに継続して勤務していた。
年間休暇は平均50.4日で、それぞれ57.9日、68.9日、38.6日だった。リスクが高い出産は大学病院などに集中しやすく、単純に比較はできないが、労働実態の厳しさが浮かび上がった。
常勤医師の平均は大学病院7.5人、一般病院3.5人、診療所1.4人。「さらに必要とする人数」を聞いたところ、それぞれ3.1人、1.5人、0.5人との回答だった。出生数などから推計すると、全国で常勤医師が2720人足りない計算になる。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
月に17回の当直…。一体いつ寝れるのか。こんな過酷な状況下でもミスをしてはいけないなんて、それは無理な話じゃないですか?もし赤ん坊の命、母体の命が大切ならば、国、自治体、もしくは患者になりうる国民が、医師を思いやらなければならないと思うのですが。医師は万能でもなければ奴隷でもありません。
関連:
医学処:弘前大学の産婦人科入局者は0人
医学処:奉仕している医療従事者が叩かれている日本に医療の明日はない
医学処:産科医不足に続き、助産師不足が深刻に
医学処:難しい手術を断る産婦人科が増えていく
医学処:小児科、産婦に続いて脳外科でも若手医師不足。その背景にあるものは