大阪市内の予備校に「お金を包めば志望大学に合格させてあげる」と言われて760万円を支払ったのに息子が不合格になったとして、京都市内の女性が予備校経営者に損害賠償を求めた訴訟があり、京都地裁で和解していたことが9日、わかった。和解交渉の過程で、経営者は「裏口入学の工作のための資金を受け取った」と認めており、和解条項は女性に解決金200万円を支払う内容となっている。
訴訟記録によると、女性の息子は04年4月から同予備校に通学。同7月の保護者面談で予備校側から「志望大学に合格させてあげる」などと言われたため「運動資金」として500万円を支払った。その後さらに260万円を渡したとしている。その後、息子は私立大学の医学部の推薦入試を受けたが不合格になった。女性側が昨年6月に提訴していた。
これに対し、経営者側は「(女性の側から)裏口入学させてほしいと依頼を受けた」などと主張。大学関係者に530万円を渡して推薦入試の問題文を入手したとしており、「裏口入学の努力はしており、うそをついてはいない」などと主張していた。
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問題を流す大学関係者も、手を出す予備校の経営者も、金を払う母親も恐ろしい。努力できない人間が医者になった後でやっていけるわけがない、そのくらい過酷な世界のスタートから躓いているこの息子に将来はあるのか。