農水省は、生ガキによる食中毒の主因となる病原体「ノロウイルス」がカキに蓄積される経路の解明に乗り出すことを決めた。調査結果を基に、危険度の予測法や汚染防止策を確立し、「当たらない生ガキ」の実現を目指す。
ノロウイルスは人間の腸管で増殖、下水で海に運ばれ、プランクトンなどを経由してカキの体内に入ると考えられているが、詳しい実態は分かっていない。
下水からウイルスが検出された際などに、河口付近に浮かぶ養殖施設を移動させて汚染を回避するといった対策が可能かを検討する。さらに、養殖地周辺の患者発生状況、降雨などの気象、海水温、潮流など、ウイルス汚染との関連が考えられる要素を調査。汚染が起きる前に危険度を予測する手法を確立する。
出荷前に水槽で浄化する手法の研究も進め、従来よりもウイルスの危険を減らした生ガキの実現を目指す。
ノロウイルスは激しい下痢や腹痛を起こし、年1万人前後の患者が発生している。ウイルスが付いた手で調理した食品でも感染するが、生食することの多いカキが主原因。
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いつの日か、カキを安全に食べられるときが来るかもしれません。天気予報みたいにスーパーで表示されたりして。「宮城産生カキ、5%!」みたいに。
それもヤだな。
関連:90歳代の男性がノロウイルスの集団感染で死亡
やっぱ、本当のようだ。
http://www.zaiten.co.jp/mag/0605/index.html
3月3日 にNHKが午後7時のニュースで「全国で初めて東京都が水道水のノロウイルス調査を行うことを報道。
翌日、朝日新聞も下記のように報道した。
水道水のノロウイルス調査へ 東京都が来年度から
2006年03月04日10時07分
冬の「おなかのかぜ」の主犯格とされるノロウイルス。水道水に含まれていないかの実態調査に東京都水道局が来年度から乗り出す。ウイルス対象の上水道の調査は、全国的にも珍しい。
大腸菌や重金属の監視をしている水質センター(東京都文京区)が、川から取った水や、浄水場での各処理段階での水について、ウイルスの有無や濃度を調べる。検査技術習得などを経て、年内には数カ所の浄水場で検査を始める予定だ。