がんができた部位を体外から温めることで、病巣だけに抗がん剤を働かせることができる微小カプセルを、大阪府立大の河野健司教授(生体高分子化学)らの研究グループが開発した。抗がん剤が正常な組織も傷つけてしまう副作用を減らすことができるという。24日から名古屋市で開かれる高分子学会で発表する。
カプセルは直径100ナノメートルで、生体内にもあるリン脂質とコレステロールでできている。温度に反応しやすい高分子を表面に組み込み、40度以上になるとカプセルが壊れるようにした。
がんができた部位の毛細血管は、正常な部位の血管に比べ、血液中の物質が血管の外に漏れ出しやすい性質がある。このため、体内に入った微小カプセルは、毛細血管から漏れ出てがん細胞の周辺にだけたまる。がんを外から温めてやると、カプセルが壊れて抗がん剤が放出される仕組みだ。
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これはなかなか実現できそうです。まずガン細胞の性質(血管外に漏れ出る)ことを利用したのがウマイ。これによって微小カプセルはガン細胞周辺に溜まるでしょう。次に、熱で壊せるようにしたのがウマイ。体温で溶けないということは、確実にがん細胞周辺だけを狙って薬を投与することが可能になるということです。