子どもの心のケアを重視した小児成育医療が、県立医大病院(和歌山市紀三井寺)で、近く本格的に始まる。和歌山市の委託を受け、小児科に、週2回相談を受ける医療支援室と診療に当たる外来を設けた。市保健所によると、地元自治体と大学病院が連携し、子どもの心の診療に取り組むのは珍しい。専門医の育成も併せて進め、厚生労働省は「子どもの心の診療医の確保は全国共通の課題。医師の育成も視野に入れた取り組みは重要」と注目している。
13日午後2時から同病院で記念講座を開き、関係者が虐待や不登校など心のケアの必要性について講演。支援室なども公開する。医師3人、臨床心理士1人、ソーシャルワーカー2人の計6人体制を予定。虐待などでは、家族を含めたケアも視野に入れている。市保健所は、子どもの心のケアがより求められている現状を踏まえ、「これまで相談の段階でとどまることが多かったが、実際の専門的な診療に結びつけられる」と期待する。
支援室副室長の柳川敏彦・同医大保健看護学部教授は「用意した看板に集まってもらうのでなく、県民、市民のニーズを把握しながら、方向性を考えたい」と説明。また、医師の育成については「小児心身症の専門家を育てるのと、すべての小児科や精神科の医師に、専門分野への関心をもってもらうことを目指したい」と話した。
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結局のところ、子供の心の病とは、親の心の病と関係してくるところがあると思います。虐待を受けている子供はもちろんのこと、たとえば10代の時に既に人格障害と言われるほど顕著な異常を伴う場合は、往々にして、家族間トラブル(片親不在など)が存在するわけです。
心のケアというものは、子供のときが一番しやすいのではないでしょうか。いや、長い期間をかけて行わなければいけないことではあるのですが、大人になるとどうしても固まってしまう部分はありますからね。