2006年05月03日

豊胸手術にポリアクリルアミドゲルを用いて拒否反応続出

【中国】バストアップ、トラブル相次ぐ「乳房切除の女性も」

 中国では美容整形が盛んだが、バストアップをしようとポリアクリルアミドゲル(PAAG)という物質を胸に注入した女性でトラブルが相次いでいる。拒絶反応からバストが壊死し切除を余儀なくされたケースも報告されており、2日付の京華時報は「国家食品薬品監督管理局がPAAGを使った製品の生産・販売の中止を決定した」と伝えた。

 PAAGはもともと細胞培養地に使用されていたが、ウクライナで1987年から豊胸の素材として用いられるようになった。中国への輸入は吉林富華医用高分子材料有限公司(以下、吉林富華)が97年12月から開始。

 直後からトラブルが続出し、国家食品薬品監督管理局は99年12月、専門知識を持つ医師がPAAGを使用することや医療事故があった場合には報告することなどを盛り込んだ通知を発表。02年11月にも整形外科としての設備が整った病院で使用することなどを求める通知を出した。

 しかしトラブルの根絶には至らなかった。国家薬品拒絶反応観測センターには02年−05年11月までに、PAAGの拒絶反応が183例も報告された。このうちバストアップ関連のトラブルは161例だった。

 香港でも「入院や手術が不要、痛くないし傷も残らない」との広告を見て多くの人が施術を受けたが、激痛などから少なくとも53人が入院し、6人が乳房切除を余儀なくされた。

 中国の被害女性約30人は吉林富華を相手取り集団訴訟を起こす準備を進めている。相次ぐトラブルについて吉林富華では「使用方法が間違っていたか、模造品を使用したことが原因だ」と反論している。

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 日本では生理食塩水のパックを入れる豊胸手術が主流なのでポリアクリロアミドゲルによる拒否反応はあまりないと思われます。

 ポリアクリルアミドゲルなんて、DNAなどを調べる時に用いる「電気泳動」の基盤ぐらいにしか使わないんじゃないですかねぇ。

参考;ポリアクリルアミドゲル電気泳動
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posted by さじ at 00:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理
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