2010年11月26日

当直医に専門医と同等の判断を要求するのは酷か

診断めぐり遺族が逆転敗訴「当直医に専門判断は酷」 福岡高裁

 大分県宇佐市の佐藤第一病院を受診した男性会社員=当時(42)=が帰宅途中に急性心筋梗塞で急死したのは診断ミスが原因として、遺族が同病院を経営する医療法人「明徳会」(同市)に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は26日、約5100万円の支払いを命じた1審大分地裁中津支部判決を取り消し、請求を棄却した。

 広田民生裁判長は判決理由で、男性を診断した当直医の専門が一般内科で、急性心筋梗塞の治療に携わった経験がないと指摘。「循環器専門医と同等の判断を要求するのは酷」と遺族の主張を退けた。

 判決によると、男性は平成17年11月18日夕、胸の痛みを訴えて佐藤第一病院を受診。当直医が心電図検査で逆流性食道炎の疑いがあると診断し、男性を帰らせた。男性は帰宅中に倒れ、急性心筋梗塞で死亡した



 まあ医療ミスとはいえないものですねぇ。腕のない医者は罪ではありますが。

 しかし「心電図検査で逆流性食道炎の疑いがあると診断し」という書き方、なんかこう書くとすごいですよね。心電図で逆食を診断したんかってなりますが、おそらく症状や経過で逆食っぽく、そして心電図で心筋梗塞が否定的だった、ということでしょう。

 専門医だったらやっぱり心電図で心筋梗塞って分かったんでしょうか。万が一を考えてTrop-Tとかとっとくべきだったんでしょうね。疑わしい場合。
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posted by さじ at 19:47 | Comment(3) | TrackBack(0) | 循環
この記事へのコメント
万が一の可能性に及び、危機管理体制は絶対的危機を回避する順路を形成します。問題を議論の対象とする理由は社会が干渉した場合に議論の対象になります。そうした人々を養成し実務上の重大な問題について正しい判断をくだすに必要な経験を与える仕組みがある事は必要不可欠ではある
Posted by みか at 2010年11月29日 00:14
心筋梗塞の心電図って、読むのそれほど難しくないんじゃないですか?心筋梗塞の症状と逆流性食道炎を間違えるなんて信じられません。しかも内科医じゃないですか!
Posted by sachi at 2010年12月09日 23:33
>>sachi
>>心筋梗塞の症状と逆流性食道炎を間違えるなんて信じられません。
失礼ですが、両者の症状は時に鑑別が困難です。
Posted by at 2010年12月23日 18:22
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