文部科学省は19日、肺や肝臓、前立腺などの固形がんを切らずに、短期間で治す重粒子線がん治療装置を群馬大(前橋市)に設置すると発表した。群馬大は既に「重粒子線医学研究センター」を設立し、今後3年間で装置の組み立てや試験運転を実施、2009年度から実際の治療を始めて年間600人の治療を目指す。
重粒子線の治療施設は放射線医学総合研究所(千葉市)と兵庫県立粒子線医療センター(たつの市)に続き国内3カ所目。群馬大は放射線医療の研究や人材育成に実績があるという。
重粒子線によるがん治療は、炭素イオンを高速に加速して患部に照射するもので、体の奥のがん細胞に作用するが痛みや副作用は少ないとされる。
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漫画「ブラックジャック」にも、キャンサーハンターとかいう機械が出ていましたが、まぁあれの現代版と考えていただけると。現代版は、重粒子を用いるため、X線よりも細胞破壊能力が高いという特徴があります。更に正常細胞を痛めることがないため、副作用も少ないらしいです。
粒子線のうち電荷を持つもの(荷電重粒子線)の特徴は、一定の深さ以上には進まないということと、ある深さにおいて最も強く作用するということです。これらの特徴から、陽子線や重粒子(重イオン)線では光子線に比べてがん病巣にその効果を集中させることが容易となります。
参考:原子力百科事典