埼玉医科大(埼玉県毛呂山町)の理事長ら3人が「卒業御礼」としての現金約450万円を受け取りながら、卒業できなかったとして元同医大生だった男性(44)の母親(75)が近く3人を相手取り、支払った現金の返還などを求めて、さいたま地裁に提訴する。最終的に除籍処分にされた男性は、これまでに「退学処分は無効」として提訴、最高裁まで争ったが敗訴した。3人は陳述の中で現金授受の大半を認めているが、趣旨については否定。今回は「医学部を卒業させたい親の足元を見た悪質な行為だ」と主張する母親が原告となる。
訴状や陳述書などによると、男性は85年に埼玉医大に入学。最終学年の6年生まで進級したが、96年度まで留年を繰り返した。93年に父親が急死して以降、一時学費が未納になり、その後母親は請求された未納金2359万円を納入。ところが96年12月、大学から「退学」が伝えられた。当時、学務担当責任者だった教授は「本当は学費未納が理由だが、学力不足ということで処分した」と説明したという。しかし、母親が学費を全納すると、翌97年2月、いったん退学処分は撤回された。
母親は同月末、職員に呼び出され、連れ立って教授を訪問。職員は「卒業でよかったね」と言い、母親はその場で教授に100万円、職員に50万円を手渡したという。母親はこの後も教授と職員、さらに理事長にも各約100万円ずつを渡したとしている。
ところが、男性は卒業できないまま在学年限切れとなり、大学の勧めで99年まで復学試験を受け続けたが、いずれも不合格。こうした事態に母親らは、理事会に訴えるなど大学側とトラブルになり、同年11月、母親の自宅郵便受けに現金計310万円が投げ込まれた。この金は、後に職員が投げ入れたことが判明したが、帯封が謝礼で渡した際とは異なる銀行名だったという。大学からは04年になって「97年3月末日で除籍処分にした」という通知を受けた。
男性が起こした退学処分無効訴訟の中で、こうした現金授受について教授らは「何度も拒否したのに、お母さんが『卒業させろ』と無理に置いていった。その後も返却しようと努力したが、お母さんがかたくなに受け取らなかった」などと反論。この訴訟で男性は現金返還も求めたが、支払ったのが母親だったため認められなかったという。
母親は「事前に卒業させてくれとお願いしたのではなく、『卒業御礼』のつもりだった。教授らは黙ってニコニコと受け取ったが、(金額が)まだ足りなかったのでしょうか」と話す。
これに対し、同医大広報室は「既に裁判で大学側完全勝訴で決着しており、改めてコメントすることはない」としている。
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ツッコミどころが多すぎてどうコメントしてよいかわかりません。
ええと、まず男性は85年に入学。96年まで留年していたということは1学年に1度ずつ留年していたということですかね。んで、成績悪すぎて卒業できなかった、と。更に復学試験までも合格できなかったと。
何でこんな頭の悪い人が入れたんですかね?まぁ85年ということは何でもありだったんでしょう、新設私立大学ですし。今は頑張ってるみたいですが(参考:第100回医師国家試験新卒ランキング16位)
卒業御礼ということはすなわち「感謝の気持ち」ということでしょう。今まで教えてくれてありがとう、という。その気持ちをお金で払っておいて、卒業できなかったら返せというのは一体どういう理屈なのでしょうか。その理屈が通るようなお金なら、「卒業させろ」という意味合いになってしまうと思います。
しかしこの男性、退学処分を無効にしろとまで言ってるんですね。しかも最高裁まで。そんな暇があるなら勉強しろって話ですわ。