2010年08月22日

チョコに降圧効果があっても患者は食べることに拒否的である

多くの患者はチョコレートを薬として用いることを嫌がる

 治療薬としてチョコレートを摂取することについて、多くの患者は否定的であることがオーストラリアの新しい研究で明らかになった。

 「カカオ70%のダークチョコレート50g(平均的サイズの板チョコ1枚分)を毎日摂取するよりも、トマト抽出物またはプラセボ(偽薬)錠剤の方が患者に受け入れられやすかった」と、英国医師会誌「BMJ」オンライン版に8月12日掲載の論文の著者の1人であるKarin Ried氏は述べている。このため、長期的な降圧療法としてチョコレートを勧めるのは実用的ではないとしている。

 いくつかの研究で、ダークチョコレートに含まれる抗酸化物質が血圧降下に有用であることが示されており、ある研究では1日30カロリーのチョコレート(ハーシーのキスチョコ1個分をやや超える程度)でも効果があることがわかっている。「フラボノイドおよびポリフェノール(いずれも抗酸化物質)が血圧を降下させることが知られている」と、米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク)のSuzanne Steinbaum博士は述べている。

 今回の研究では、被験者36人を市販されているダークチョコレート50g(ココア70%、ポリフェノール750mg含有)、トマト抽出物のカプセル(抗酸化物質リコピンを15mg含有)またはプラセボカプセルのいずれかの群に無作為に割り付け、8週間、毎日摂取するよう指示した。

 トマト抽出物には中サイズのトマト4〜5個分に相当する抗酸化物質が含まれ、プラセボカプセルには主に大豆油が含まれていた。チョコレートの方がトマト抽出物ないしプラセボ薬よりも血圧への効果が高いにもかかわらず、チョコレート群の約半数が、この量を毎日食べるのは大変だと感じており、20%が「長期的な治療としては受け入れられない」と考えていた。一方、毎日錠剤を飲むことについては、問題はみられなかった。

 この結果についてRied氏は、ある食品を自発的に食べるのと、毎日義務として食べるのとでは違いがあるのではないかと述べている。被験者はチョコレートを受け入れられない理由として、味が強いことと、脂肪や糖分に関する心配を挙げているという。「今回の研究は、チョコレートは降圧に有用であるが、実際に薬剤として考えるべきではないことを新たに示すものである」とSteinbaum氏は結論付けている。



 結構面白い話ですね、コレ。

 薬だと飲むのに、身体に良いと証明されているものでも身近なものだと受け入れがたいという。

 まあ確かに毎日チョコ食えといわれても、という気がしないでもないですが…。
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posted by さじ at 04:33 | Comment(2) | TrackBack(0) | 循環
この記事へのコメント
アルコールを含まないコーヒーポリフェノールとカカオの苦味成分テオブロミンは血流を促し代謝に働きます!血管を膨張に
Posted by みか at 2010年08月31日 22:47
デオブロミンに再注目、自律神経調整作用に及び体温を上げる大切な役割を果たします低体温は好ましくない!それはベータ エンドルフィン脳内自然麻薬物質を促し過剰にドーパミンを働かせない最重要ポイントに並び、一過性の精神病を予防、若しくは遅らせる更に好条件環境であれば完全に防御出来ます。
Posted by みか at 2010年09月25日 22:06
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