2006年03月31日

割り箸死亡事件で過失を認められたが無罪となった医師

元担当医に無罪 園児割りばし死亡事故、東京地裁

 東京都杉並区で1999年、割りばしがのどに刺さった保育園児杉野隼三ちゃん=当時(4つ)=が杏林大病院(東京都三鷹市)で受診した後に死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた当時の担当医根本英樹被告(37)に東京地裁は28日、無罪(求刑禁固1年)の判決を言い渡した。

 判決理由で川口政明裁判長は、十分な診察や検査をしなかった過失を認定したが「割りばしがのどを突いて頭に刺さっていることに気付いても、救えた可能性は極めて低かった」と、死亡との因果関係を否定した。

 また判決は、園児のカルテに頭蓋(ずがい)内損傷に気付いていたことをうかがわせる記載があることに触れ「その後、急逝を知った被告が落ち度を自覚し、取り繕おうとして書き加えた」と認めた。

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<割りばし死亡事故>「なぜ無罪に」と両親

 「適切な治療をしなかった医師がなぜ無罪なのか」。99年に東京都杉並区で杉野隼三(しゅんぞう)ちゃん(当時4歳)が割りばしをのどに刺して死亡した事故で、東京地裁が28日の判決で、当時の担当医の過失を認定しながら、救命の可能性がなく過失と死亡が結びつかないと判断したことに、遺族は悔しさをあらわにした。一方、判決で「医師として基本的な作業を怠った」と指摘された元担当医は、法廷で硬い表情のままだった。

 無罪が言い渡された瞬間、隼三ちゃんの父正雄さん(54)は「頭が真っ白」になり、母文栄さん(49)は「凍りつき、体中の血が止まったように感じた」という。隣に座った長男(18)は「頑張れ」と母の手に自分の手を重ねた。

 会見した正雄さんは「裁判長が救命は難しかったと判断した理由は、私たちが理解出来る内容とは到底思えない。直ちに控訴してほしい」と目を真っ赤にして話した。文栄さんも「過失があってカルテ改ざんも認められたのにおとがめなしでは、重い病気の人はどんな治療をされても刑事責任を問えなくなる。隼三の死が無駄にならなかったとは言えない」と声を絞り出した。
 会見場の机には、隼三ちゃんがほほ笑む小さな遺影が置かれた。文栄さんは「隼三には『力が足りなくてごめんね。お父さんもお母さんもあきらめないでもう一回頑張るから見守って』と伝えたい」と話した。

 一方、被告の根本英樹医師(37)は判決後、弁護人に「無罪となったのは満足だが、過失が認定された点は残念」と話し、判決で指摘されたカルテの改ざんは否定したという。

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 確かに十分な検査をしなかったということは認めているんですね、裁判所側は。ということはこれからは今まで以上に検査を実行しなければいけなくなるのでしょうか?

 裁判所側の判決は「治療しても結局死んでいたから無罪」というものです。まるで容疑者死亡時の被害者の心境ようなやるせなさが遺族には残ってしまうのではないでしょうか。

 医者側は「そもそも過失があったことに納得できない」と。まぁわかりますけどねこれは。こういった初の事件では、裁判所側は明確にガイドライン的なものを敷くべきだったのではないでしょうか。後々までこの事件は引き合いに出されると思います。安楽死事件のように。その時に「死んでたから無罪。でも過失はあったよ」みたいなこと言われても。現在医師として働いている人からすれば、「え、じゃあ検査増やしたほうがいいの?それともしなくていいの?どっちなの?」という思いでしょう。(死後にCTを撮っても割り箸が発見できないレベルだったりしたことも含め、放射能による画像診断をどこまで行うべきかの明確なガイドライン作成が求められます)

 そして案の定叩かれる両親。母親は子供の様子を見たあとで呑みに行ったとか何とか。ある意味医者を信用していただけなのでしょう。我が子を失った恨みを医者にぶつけたい気持ちはよくわかりますが、もう少し先を向いて、これからどうするかを話し合ってもらいたいと思います。

関連:綿菓子の割り箸が脳に刺さった事件を覚えていますか


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posted by さじ at 15:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS
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