2010年08月06日

うつ病の発症を防ぐ脳内分子機構を解明する

うつ病発症防ぐ脳内分子機能を解明 群大研究グループ

 ストレスを受けた際、特定の脳内分子が反応し、うつ病の発症を防ぐ働きをしていることを、群馬大生体調節研究所・的崎尚客員教授らの研究グループが発見し、4日付の米科学誌「ジャーナル オブ ニューロサイエンス」に発表した。既存の抗うつ剤では効果の表れない患者に適応する新たな治療薬開発につながる可能性があるという。

 的崎教授によると、外部からのストレスに反応していることが分かったのは「SIRPα」といわれる脳内分子。

 研究グループでは、この分子はストレスを受けると細胞内の酵素と結合し、「リン酸化」という化学変化を起こす点に着目。「SIRPα」を取り除いた「ノックアウトマウス(KOマウス)」と通常のマウスのそれぞれに「強制水泳テスト」を行い比較。その結果、KOマウスの脳細胞内では「リン酸化」が起きず、うつ状態を示す無動の時間が増加する結果が出た

 うつ病を発症する仕組みとしてはこれまで、ホルモンや神経伝達物質の機能異常が指摘され、対応した薬物などが治療に用いられてきた。しかし、薬の効かない患者もおり、発病原因は十分に解明されていない。

 的崎教授は「『リン酸化』を制御できる方法を考案し、自殺の大きな要因にもなっているうつ病対策につなげたい」としている。



 今後のうつ病治療の要はやはり遺伝子解析を軸としたものになるのでしょうか。それぞれに対応する治療薬が開発できればなおのことよし
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posted by さじ at 00:51 | Comment(1) | TrackBack(0) | 精神
この記事へのコメント
リン酸化機能とストレス性精神障害発症機序に及ぶ。分子生物学的うつ病の倫理の新しい方向付けと根拠に並び今既存している治療にも役立てる事も可能
Posted by みか at 2010年09月23日 21:48
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