臓器移植法に基づく国内44例目の脳死移植は27日午前までに、全国5カ所の病院で5人の患者に提供臓器を移植する手術が行われ、すべて終了した。
日本臓器移植ネットワークによると、心臓は国立循環器病センター(大阪府吹田市)で拡張型心筋症の20代女性に、肺は岡山大医学部・歯学部付属病院で原発性肺高血圧症の20代女性に、肝臓は名古屋大医学部付属病院で肝硬変の30代女性に、膵臓(すいぞう)と腎臓は大阪大医学部付属病院で1型糖尿病の50代男性に、もう片方の腎臓は富山県立中央病院で慢性腎不全の40代女性に、それぞれ移植された。
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1例1例の間の時間が短くなっているように感じます。とてもよいことだと不謹慎ながら思うわけです。今まで慎重になりすぎていた臓器移植を本来行うべきペースで行えるようになってきているのですから。
脳死での移植だと、心臓や肺を移植できるのが最大の利点でしょう。脳は動いていなくても身体は活動している状態だからこそできることです。今までは肺移植なんて考えられませんでしたからね。昔は膵臓移植がとても難しかったのですが、最近は成功率も高いんでしょうか。そのおかげで糖尿病が治療できるようになったわけです。彼らは何年この臓器を待ったんでしょう。腎臓がない、肝臓がない状態は、とても苦しかったと思います。その苦しみから救われたのも、亡くなった方の明確な意思表示のおかげ、ですよね。
もっと積極的な「意思表示」を!脳死した場合に臓器をやる、やらない、を明記しておくことは重要だと思います。やりたくなければ「やらない」って書けばいいんですから。何も書かない人というのは、考えることを放棄していると思います。それは選挙に行かないことと同じで、マクロな視点でみれば馬鹿丸出しです。ドナーカードに臓器提供を「行わない」って書く人、結構いるみたいですよ。大事なのは意思表示したものを所持しているということです。
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