2006年03月21日

備蓄用タミフルを買う政府のジレンマ

備蓄タミフル、5年で無駄? 新型インフルに使途限定

 新型インフルエンザの流行に備え、国や都道府県が備蓄を進めている治療薬「タミフル」が、5年後に無駄になる可能性が出てきた。国と製薬会社の取り決めで、備蓄用は新型発生時だけに使い、普通のインフルエンザ治療には使わない「使用制限」が付いているからだ。5年の使用期限内に新型が流行しなければ、少なくとも国の備蓄分(約220億円相当)はすべて廃棄される見込み。

 使用制限は、製造元の製薬会社ロシュ(スイス)が、タミフルの備蓄を進める先進国に安価で販売する条件にしている。日本では、タミフルは通常のインフルエンザ治療にも使われており、1錠当たり約363円で流通しているが、備蓄用は6割以下の1.5ユーロ(約211円)と安い。

 国は、07年度末までに都道府県と国で計2100万人分のタミフルを行政備蓄する計画だが、国の備蓄分の1050万人分はすべて、通常より安い備蓄用価格で購入する予定。1人分を1日2錠(5日分)で計算すると、総額約220億円になる見込みだ。

  厚生労働省は昨年、備蓄が無駄にならないようメーカー側と交渉したが、他の先進国も同じ条件で購入しているとして使用制限をのまざるを得なかった。他国の場合は、通常のインフルエンザ治療にタミフルを使うケースがもともと少ないとされ、日本の販売元である中外製薬は「安い備蓄用を一般のインフルエンザ治療に使われると市場が混乱し、問題がある」と、使用制限の理由を説明する。

 厚労省の担当者は「国の備蓄分についてはすべて使用制限のついた備蓄用価格で購入する予定で、新型が流行しなければ『無駄遣い』と言われるかも知れないが、危機管理のためにはある程度のリスクは仕方ない」と話す。

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  難しいところですね。220億か。5年後に新型用の薬が出来るかもしれませんし。もうこうなると確率で考えるしかありませんが。

 国民のための備蓄なのに、無駄遣いだと国民に叩かれそうな政府を、今回は同情してしまいます。

 ところで、全世界のタミフルの75%を日本が使用しているということを知っていたでしょうか?これは結構驚きの数字ですよね。わずか1億ちょいの人口しかいないのに75%。

 参考:オセルタミビル

 余談ですが、「初のインフルエンザ治療薬」として有名なアマンタジンはA型インフルエンザにしか効きません(タミフルはA、B両方に効きます)。どんな存在意義があるんだろうなぁと思っていたのですが、なんと、パーキンソン病の治療薬にもなるんですね。しかも副作用も少ないらしいです。インフルエンザの治験中にパーキンソン病の患者が改善したことで発見されたようですが、アレを思い出しますね、心臓病の治験中に別の効果が現れたバイアグラを。


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posted by さじ at 07:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理
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