2010年05月18日

必要性の高い未承認薬を早急に承認してもらおう

医療上必要性高い未承認薬・適応外薬は109件―厚労省が開発要請へ

 厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」(座長=堀田知光・国立病院機構名古屋医療センター院長)は4月27日の第3回会合で、学会や患者団体などから寄せられた未承認薬・適応外薬の開発要望374件について、各専門作業班(WG)から報告された医療上の必要性についての評価結果を了承した。

 「必要性が高い」と判断されたのは109件で、これを受け厚労省は、製薬企業に特段の意見があるかどうか確認した上で、5月中旬に開発を要請する。製薬企業は、臨床試験を行わなくてもいい「公知申請」に該当するかどうかの見解や、該当しないと判断した場合に実施する臨床試験の内容を6月中に取りまとめる。

 WGの検討状況の概要によると、「検討済み」は139件で、うち「必要性が高い」は109件。これをWG別に見ると、「代謝・その他」が10(未承認薬8・適応外薬2)、「循環器」が28(9・19)、「精神・神経」が15(8・7)、「抗菌・抗炎症」が12(1・11)、「抗がん」が20(10・10)、「生物」が4(3・1)、「小児」が20(11・9)。一方、「必要性が高くない」は30件だった。また、「検討中」が129件残っている。それ以外は、「海外承認等なし」が103件、「承認済み」が3件だった。

 委員からは「必要性が高いと判断されなかった品目ついて、要望された方々にその理由をしっかり明示する必要がある」「必要性が高いと判断された品目の中に審査中の品目が散見される。なるべく早く承認するなど、何らかのインセンティブがあってもいいのではないか」などの意見が出された。審査中の品目の取り扱いについて、厚労省医薬食品局の成田昌稔審査管理課長は「数年前に比べて審査スピードはかなり早くなっており、特別の対応をしなくても、そんなに遅くはならないのではないかと思っている」と答えた。



 審査スピードは確かに向上しているようです。しかしまだまだ欧米に比べて遅れている薬のジャンルというものは存在しますね。選択肢を広げ、かつその薬を適切に使うためのガイドライン作りを、早急にお願いしたいところ。
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posted by さじ at 00:16 | Comment(1) | TrackBack(0) | 薬理
この記事へのコメント
抗がん剤!専門家の意見分かれても選択肢多く必要性では?先ずは
Posted by みか at 2010年06月25日 17:04
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