初期臨床研修を修了し、2010年度から県内の病院で後期研修に進んだ医師が49人であることが12日、県のまとめで分かった。09年度に比べて8人増え、県が人数を把握し始めた07年度以降で最多となった。県によると、弘前大学医学部附属病院の受け入れ人数が大幅に増えたことが主な要因。一方、初期研修の修了後に県外に流出する医師数が、県内に流入する医師数を上回る状況は変わらず、医師定着のため魅力ある後期研修の環境づくりは依然大きな課題だ。
10年3月に県内の臨床研修指定病院で初期研修を修了した医師は61人。このうち、53人(86.9%)が後期研修医や勤務医などとして県内に残り、8人(13.1%)が県外に流出した。
県内の病院で後期研修に進んだ49人のうち、県内で初期研修を修了したのは43人(87.8%)、県外で初期研修を修了して県内に流入してきたのは6人(12.2%)だった。
後期研修医の人数を病院別で見ると、受け入れがあったのは6病院。このうち、弘前大学医学部附属病院が09年度に比べて8人増え、23人と最多。県外からは5人が流入してきた。次いで八戸市立市民病院が16人だった。
後期研修医の確保に向け、県は10年度から沖縄県内の医療機関で研修を受けさせる事業などを打ち出している。しかし、県医療薬務課の藤岡正昭課長は「最も重要なのは医師を受け入れる病院が互いの特徴を生かして連携すること」と強調し、県外から流入してくる医師が増える研修環境づくりに期待した。
後期研修は学会認定の専門医資格を取得することなどを目的としたもの。その研修医の受け入れ状況は地域への医師定着を把握する重要な指標の一つとされ、県は毎年度、県内の臨床研修指定病院から確認して公表している。
うーむ、難しいところ。弘前大学がアップグレードしたのかもしれませんが。
そもそも弘前大学は、初期臨床研修医が少なすぎることで有名です。後期臨床研修医が全体で23名、というのはかなり少ない数字です。それでも大学病院ですから、最先端の医療を行えるわけで、研修医の人数が少ないほうが手厚い指導、経験、スキルが身につくといわれていますから、モチベーションの高い人ならばとても有益な場所だと思います。
この調子で受け入れを増加させると同時に、魅力的な研修システムを構築できればかなりの増加は期待できそうです。地方だから不利、というのではなく、研修システムを工夫すれば集まる人はいると思いますよ。